「もっと勉強しなさい!」と発破をかける~高校に入る前に親がしてはいけないこと

秋田洋和
2023.11.01 13:46 2023.03.03 20:29

勉強に悩む

秋田洋和さんは、親がつい言いがちな「もっと勉強しなさい!」という言葉はやめた方がいいと語ります。それはなぜなのでしょうか。

※本稿は、秋田洋和著『高校に入る前に親がしてはいけない82のこと』(PHP研究所)より、一部抜粋・編集したものです。

秋田洋和(教育クリエイター)
首都圏大手進学塾数学科責任者などを経て、2005年独立。「こわれた数学治します」をキャッチフレーズとして多方面で活動中。中学生対象の数学指導のほか、月刊誌『高校への数学』(東京出版)でのメイン記事連載、高校入試問題の解答解説執筆、私立中学校のコンサルティング、自治体が行なう公立中学生向けの各種講座への協力、保護者向け教育関連記事連載など幅広く活躍。二人息子の父親でもある。

中学生の勉強に必要なのは「時間を短縮する工夫」

教材

中学時代に身につけた生活習慣は、子どもたちの今後の人生に大きな影響を与えます。なかでも重要なのが「時間感覚」です。

時間感覚は、高校、大学、そして社会人と、時を経るにしたがって重要度を増してきます。ですから、中学生のうちから少しずつ定着させていくのがよいでしょう。

たとえば、テストの成績が振るわない理由を、勉強時間が不足していたからなどと思っていませんか。

小学生までの間だったら、「成績=勉強にかけた時間」が成り立つ側面がありました。漢字、九九、都道府県名や平野の名称などを覚えることが目的で、知識量・演習量がそのまま成績に比例していました。

しかし中学生になると、覚えるだけの勉強ではなく、考えることが必要になってきます。考える勉強は、当然ながらただの丸暗記より時間がかかります。それなのに部活動などに時間を取られることも多く、物理的に勉強時間を増やすことが困難になっていくのです。

だから中学生の勉強に必要なのは、「時間を増やす工夫」ではなく、「時間を短縮する工夫」です。だらだらと長時間机に向かうよりは、短時間で効率的に終わらせるほうがよいのです。

たとえば、「計算問題を十題解こう」ではなく、「計算問題十題を五分で解こう」という目標をもって、なんとなく時間を浪費する習慣を改めるのです。

スポーツにしても趣味にしても、確かに練習時間を増やすことで一定のレベルまでは上達します。ただし、それ以上になるためには、練習以外の要素のほうが重要になります。「時間を増やせばさらに結果が出る」という考えでは、疲労が蓄積して思わぬ怪我につながりかねません。

「もっと勉強しなさい!」ではなく、「時間をつくりなさい」「時間を計りなさい」へと、親の意識も変えていきたいものです。

高校に入る前に親がしてはいけない82のこと

『高校に入る前に親がしてはいけない82のこと』(PHP研究所)
お母さんがたの「とってしまいがちな言動」を、四つのタイプに分けています。タイプ別に、アドバイスも変わってきますので、「自分はこんな言動をとりがちだな」と考えながら読むことで、さらに理解が深まり、「子どもが力強く成長していくために、本当に必要なサポートの仕方」が身につけられるようになっています。

秋田洋和

秋田洋和

首都圏大手進学塾数学科責任者などを経て、2005年独立。「こわれた数学治します」をキャッチフレーズとして多方面で活動中。中学生対象の数学指導のほか、月刊誌『高校への数学』(東京出版)でのメイン記事連載、高校入試問題の解答解説執筆、私立中学校のコンサルティング、自治体が行なう公立中学生向けの各種講座への協力、保護者向け教育関連記事連載など幅広く活躍。二人息子の父親でもある。