子どもが屁理屈や嘘、悪口を言った時、あなたはどのように接していますか?子どもの年齢にあわせて、接し方を変えてみましょう。

 

 

子どもが成長するにしたがって、親の関わり方も変えていかなければいけない。

きっとそんなことは誰でもわかっていることだと思います。

 

わからないのは、どういうときにどのように変えたらいいか?それを知るためには、「子どもの何がどのように変わるのか?」を知る必要があります。

 

子どもの変化と親の対応をいくつか具体的にご紹介します。

 

屁理屈を言う

 

【10歳までの対応】

小さな頃は言葉もおもちゃと同じように遊び道具のひとつだと捉えていることも多いです。子どもは言葉遊びの延長線で、「だって、先生がいいって言ってたも~ん」「法律で決まってるの?」なんて屁理屈を言ってきます。

そうしたとき、遊びで屁理屈を言っているだけなので、それに対してまともに理屈で対応してもかみ合いません。何を話しても「だってさぁ」「でもさぁ」と言い返されて疲れるだけです。

そんなときは、こちらも言葉遊びのように、「(先生の真似をして)ダメダメっ!ダメですっ!!」「そうそう、法律で決まってるの。だから破ったら『くすぐりの刑』だぞ。こちょこちょこちょ~」と遊びにのってあげると、うまくいきます。

 

【10歳からの対応】

10歳を過ぎると、脳の発達に伴って、論理的思考をするようになります。

言葉が明確に意味をもち始め、理屈や意味を探り始めます。「なんで?」「どうして?」という疑問をよく考えるようになるのはこの時期からです。

こうした時期の屁理屈は大人や社会、常識といったものへの挑戦であることも多く、本人は意識をしていませんが、大人の考えを試しているときもあります。

ですから、子どもの屁理屈だからといって適当に答えると「その程度か」「な~んだ、わかってないじゃん」となめられる結果になります。正論だけではなく、個人としての意見を伝えることが必要です。何を話したところで納得はしないと思いますが、一目置かれるようになります。

 

落ち込んでいる

 

【10歳までの対応】

子どもにとって親は安心安全の象徴です。そばにいるだけで落ち着きますし、元気になれます。

お母さんやお父さんに聞いてもらいたい、わかってもらいたいという気持ちが強いですから、「どうしたの?」「何かあった?」と隣に座って話を聞いてあげれば多くの場合は元気になります。

話を聞くときには背中や肩に手を置いてあげたり、手を握ってあげたりしてスキンシップをとるとより効果的です。

お母さん (お父さん) はあなたの味方だよ、ということを感じさせてあげてください。

 

【10歳からの対応】

話を聞いてもらいたいけど、聞いてもらいたくない。わかってほしいけど、わかってもらいたくない。というように相反する矛盾した気持ちを内包するのが思春期です。

落ち込んでいるから元気づけようと思って 「どうしたの?」「何かあったの?」と聞いても「別に......」「なんでもない」「ほっといて!」と受け流されてしまいます。

とはいえ、ときによっては聞いてほしいと思っているときもあります。「去る者追わず、来る者拒まず」の姿勢で、離れて行ったら一人にさせてあげて、「聞いて~」と近づいてきたら、十分に時間をとって聞いてあげてください。

 

嘘をつく

 

【10歳までの対応】

嘘はいけない、と教えるときに理由も一緒に教えてあげてください。小さくて理解できないかもしれませんが、わかるまで何回も繰り返し伝えることが大切です。

「嘘をつくと、こうやって人を傷つけちゃうんだよ」「嘘をついていると『あの子は嘘ばっかり言うから信用できないよね~』って思われて、友だちから嫌われちゃうかもしれないね」「自分が嘘をつくってことは、人に嘘をつかれても文句は言えないよね。人に本当のことを言ってもらいたいなら、自分も本当のことを言わないとね」と具体的に話してあげてください。

 

【10歳からの対応】

10歳を過ぎれば嘘はいけないということぐらいはもうわかっています。また、私たち大人も嘘をつくことを、子どもたちは知っています。

ですから、「嘘はいけない」という正論だけでは納得しません。

もう少し掘り下げて、なぜ嘘はいけないのか、どういう嘘は良くて、どういう嘘はダメなのかを説明することも重要です。

必ずしも真実を言うことだけがいいわけではなくて、相手の気持ちを思いやったり、周りへの影響を考えることが必要だということを、機会をみて伝えていくことも大切です。

 

悪口を言う

 

【10歳までの対応】

気持ちをわかってあげることに重点を置いて話を聞いてあげるといいでしょう。

悪口はできれば言ってほしくないですし、聞いていて心地よいものではありません。ただ、学校に通っていれば嫌なことはありますし、腹の立つ出来事も起こります。

子どもは友だちや先生の悪口を言うことで、そのときの嫌な気持ち、腹が立った感情をわかってもらいたいのです。ですから、悪口の内容にあまり触れずに 「それは大変だったね。辛かったでしょう」 「そんなに腹が立つことがあったのに、よく我慢したね。がんばったね」と気持ちにフォーカスして話を聞いてあげてください。

そして最後に 「話してくれてありがとうね」と感謝で締めくくりましょう。

 

【10歳からの対応】

思春期は特に不平や不満が多く表われる時期です。学校から帰ってきたら、毎日悪口を言っているという子もいます。

思春期に起こるイライラは、本人の意思にかかわらず湧き上がってくることも多いです。そんなときは、悪口を言ってスッキリしたいだけ。

後になって理由を聞いてみても「なんで怒ってたのか、わかんない」「俺、そんなことしてたっけ?」という返事が返ってくることがあります。

本人も意識していないので、こちらもあまりこだわらない方がいいでしょう。

何を話したところで 「あ、そうなんだ」なんて納得することはありませんから、悪口を言っていても「ふん、ふん、ふん」と聞くだけ聞いて、あとはスルー。

 


 

【本書のご紹介】

 

 

 

10歳までの子ども育て10歳からの大人育て

 

『10歳までの子ども育て10歳からの大人育て』

子どもとの間に感じる溝、それは「子」育てを卒業するサインです! 思春期専門カウンセラーが10歳前後の子どもとの上手な距離のとり方、接し方を教えます。
※家庭直販書です。一般書店では販売していません。


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【著者紹介】
大塚隆司(おおつか・たかし)
1969年、愛知県名古屋市生まれ。大阪教育大学教育学部卒。 一般社団法人不登校をなくす会代表理事、NPO法人ハートフルコミュニケーション認定ハートフルコーチ、サンタフェNLP/発達心理学協会認定NLPプラクティショナー、思春期専門カウンセラー。

食品会社営業職を経て学習塾に転職。その後、コーチング、ファシリテーション、ブリーフセラピー、家族療法などを学び、発達障害のある子ども、不登校児など様々な親子をサポートする活動を始める。現在は講演やワークショップを開催し、1000組以上の親子に関わる。また、コーチング、カウンセリングを活用した家庭教師として、子どもへのサポートも積極的に行なう。主な著書に『自分から勉強する子の親がしていること』(さくら舎)、『思春期の子とのコミュニケーションに悩んだら読む本』(大和出版)など多数。

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