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生き方

茂木先生に教わる「ハッピー」をつくる6つの習慣

茂木健一郎(脳科学者)

2022年11月04日 公開 2024年01月16日 更新

 

習慣4:「運動」で、幸せとアンチエイジングを手に入れる!

僕は走ることを習慣にしています。ところで、厚労省によると週に2回以上、1年以上継続的に運動を続けている人は3人に1人ほどだそうです。逆にいうと、3人に2人は運動をしていないんですね。

最近の研究では、運動がアンチエイジングに関わっていることがわかってきています。例えば、アルツハイマー型の認知症では、β-アミロイドというタンパク質が脳に蓄積されることで脳萎縮が起こります。

ところが、運動をして体の代謝を上げると、脳の中に溜まっていたβ-アミロイドが分解されるのです。このように、運動で体と脳を若々しく保つことが健康と幸福につながるというわけなんです。

また、頭をからっぽにしてウォーキングをしていると「デフォルト・モード・ネットワーク」という脳の活動が活性化して、脳の中が整理され、ストレス解消になることがわかっています。

 

習慣5:朝起きたら家の外に出てみる

毎朝、目覚まし時計を使って無理やり起きるよりも、自然に目覚めた方が幸せな気持ちで一日を始められるはず。そこで気持ち良く幸せに目覚められる方法を紹介したいと思います。

脳の仕組みからいうと、太陽が昇ったら活動を開始させ、沈んだら徐々に活動量を落としていくというのが理想的です。したがって早起きするには前の晩、夜更かししないことが肝心。約一・五時間ごとにノンレム睡眠からレム睡眠に切り替わる睡眠サイクルを利用して、眠りの浅いレム睡眠のときに目覚めるように睡眠時間を調整しましょう。

朝起きたら、外に出て朝日を浴びると、脳のスイッチが入ってすっきりと目覚めることができます。僕の場合は、家から徒歩三分のコンビニまで買い物に行きます。これは「早起きをすると嬉しいことがある」という報酬を用意しておくことで、起きられるようにするための工夫なのです。

 

習慣6:家事を「文化」ととらえ、カリスマ主婦を目指す!

掃除、洗濯、料理と家事をするときに「つまんないことやっているな」と思ってしまうと、家事は本当につまらないものになってしまいます。今、あなたにとって家事は「必要だから仕方なくやること」かもしれませんが、工夫次第でいくらでも華やかで楽しいものに変えることができます。

料理研究家の栗原はるみさんや片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんのように家事を文化としてとらえて楽しんでいる人はたくさんいます。今の時代はブログやSNSを使って情報発信できるので、誰にでもカリスマ主婦への道は開かれているのです。

また脳の使い方からいうと、家事をしているときに段取りや計画、時間を調整することなどを考えていると前頭葉が活性化します。脳にとっては小さなことの積み重ねは嬉しいことなので、じつは家事は幸福になる一番のきっかけなのかもしれません。

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