PHP研究所刊『どこまでも生きぬいて』で、「夜回り先生」こと水谷修さんは、生きることに絶望感を抱く子どもたちへ、そして大人たちへ、命の尊さ、生きることの素晴らしさを、熱く静かに語りかけます。

ここでは、本書の一部を抜粋編集してお届けします。

 

 

生きること

 

みなさんの中には、今、哀しみに押 しつぶされ、生きることに苦しんでいる人がたくさんいると思います。私のところには、そんな子どもたちからたくさんの相談が来ます。中には、仲間からのいじめや親からの虐待に耐え切れず、死を考えている子どもたちからの相談もあります。

 

私は、60年の月日を生きてきました。死を考えたこともありますし、つらい状況から逃げようと思ったことも何度もあります。でも、死を選びませんでしたし、逃げることもしませんでした。生きていて良かった。逃げなくて良かったと今、思っています。

 

みなさんに伝えたい。明日は必ず来ます。生きている限り、明日は来るのです。そうだ、空を見てください。今が厚い雲に覆おおわれていても、その向こうには澄み切った青い空があります。どんなにひどい雨が今、降っていたとしても、いずれ晴れます。

 

つらい今、哀しい今の向こうには、たくさんの喜びや幸せが待っています。

 

生きてさえいれば。

 

つらい時、哀しい時は、少し立ち止まってもいい。休みましょう。でも、必ず立ち上がり、また歩き始めましょう。周りに優しさを配り、美しいものを探しながら。そうすれば、わかります。いいもんだよ、生きるって。

 


水谷修著『どこまでも生きぬいて』

水谷修著『どこまでも生きぬいて』

「夜回り先生」水谷修氏が、生きることに絶望感を抱く子どもたちへ、そして大人たちへ、命の尊さ、生きることの素晴らしさを、熱く静かに語りかけます。