男の子と女の子、それぞれの心に響く言葉を、西角けい子先生に教えていただきました。

 

 

息子と娘を育ててわかったこと

 

私は、子どもを指導するとき、よく声をかけます。子どもが笑顔のときでも元気がないときでも、積極的に言葉をかけて成績を伸ばしてきました。小学生の高学年になると、私は意識的に「男の子が伸びる言葉」と「女の子が伸びる言葉」を使い分けています。理由はそのほうが効果的だからです。

私には娘と息子がいます。娘のときは初めての出産でもあり戸惑うことが多かったのですが、二回目の出産の息子のときは、とても大きな発見がありました。

分娩室でのこと。娘よりも小さく産まれた息子を初めて抱いたとき、意外にも力強さやたくましさを感じ取りました。匂いや母乳を飲むときの勢いも、柔らかで優しい印象だった娘とは違い、対照的でした。

「男の子と女の子は違うのだ」

これは自らの出産の体験を通して得た気づきです。その気づきはわが子を育てるうちに確信に変わり、指導に生かすようにしてきました。

 

女の子は、美しくて華やかなものに反応する

 

例えば、「女の子」は、自分の気持ちや感情をグルグルと巡らせながら話します。途中で話題が二転三転することもあり、結論にたどり着くまで時間がかかります。ですから話を聞く時に相槌を打ったり、質問をしたりしながら、最後まで聞く姿勢が大切です。これを面倒臭がって「さっさと話しなさい」と打ち切ったり、「だからなんなの!」とすぐに結論に結びつけたりすれば、たちまち混乱して心を閉ざしてしまいます。

また「女の子」は、美しくて華やかなイメージがあるものに反応します。例えば、「勉強して成長する」という目的には、アニメや映画の主人公がチャンスに恵まれたり、努力が報われたりしながら美しく華麗に成長していくストーリーにたとえるとよく伝わるようです。 

以前、小6クラスの女の子に、「あなたは才能があるね。ダイヤモンドみたいだね。才能ってキラキラ光るのよ。でもね、それはあなたしか磨けないのよ。だから勉強をしていこうね」と伝えたことがあります。すると「きゃ~、私はダイヤモンドだって」と歓声を上げて満面に笑みをたたえ、やる気に火がつき、どんどん成績を上げていきました。これは決してお世辞ではありません。その子の隠れている可能性を見つけたから素直に伝えただけです。口先で伝えても子どもはすぐ見抜きます。だからこそ、いつも目を皿のようにしながら子どもに関わることが大切なのです。

 

男の子には、カッコイイものが大好き

 

一方、「男の子」は「女の子」のような話の展開をするのを嫌がります。短い言葉で自分の気持ちを伝える傾向があり、くどい言葉がけを嫌います。返事をする時も「はい」か「いいえ」で言い切ることが多く、細かい説明が苦手です。

「男の子」はカッコイイものが大好きです。マンガやゲームの英雄に憧れたり、興味を持っている人物がいたら、それに結びつけて言葉をかけます。

また「男の子」に大事なものは、男同士のネットワークです。「男の子」は男同士の言葉に影響を受けます。ですから私が「男の子」を伸ばす時は、男性の学生スタッフや上級生、同学年、下級生に援軍を頼んで、みんなから自信がつくような言葉がけをしてもらいます。

超難関校に「合格」した中学生の男子を、小学生の前で「奇跡を起こしたお兄ちゃん」として紹介しました。小学生から尊敬の眼差しを受けた彼は、みるみるやる気を出して、入学した中学校で学年トップクラスに入りました。

草食男子という言葉がありますが、私は気弱い「男の子」が本気になり、ここ一番という大事なときに、とてつもない力を発揮して、不可能を可能にするようすを目の当たりにしてきました。最後の最後まであきらめずに乗り越えて、体力的にも精神的にも大きく成長していく姿はとても頼もしく感動的です。

ただ育て方によってその可能性より甘えが勝っている男の子も多いので、お母さんは将来の子どもの自立に向けて子ばなれする潔さも必要でしょうか。だから「お母さんの言葉」は大切です。

最後に、私の本『子どもの成績は、お母さんの言葉で9割変わる!』(PHP文庫)の中から、「男の子が伸びる言葉」と「女の子が伸びる言葉」の一部を紹介しましょう。

 

「男の子が伸びる言葉」

・天才!

・うれしいわ!

・カッコイイね!

・頼もしいね。

 

「女の子が伸びる言葉」

・いつもきちんとできているね。

・よくできているね。

・笑顔がかわいいね。

・その服、よく似合っているね。

 


 

【本書のご紹介】

 

子どもの成績は、お母さんの言葉で9割変わる!"

 

『子どもの成績は、お母さんの言葉で9割変わる!』

“日本一”の生徒続出の名物塾が、子どものやる気を引き出すお母さんの言葉の具体例と、子どもの成績がミルミル伸びる勉強法を大公開。


【著者紹介】

 

西角けい子(にしかど けいこ)

神戸育ち。学習コンサルタント、ステージメソッド塾代表。

日本有数の大手学習塾の激戦区、兵庫県の西宮北口エリアで、「ニシカド式勉強法」により、普通の成績だった塾生の8割を2年連続「全国トップクラス」に、2割を「学力日本一」(全国版学力テスト)に育てる。「お母さんの言葉がけ」と、「暗記力」「ノート力」「作文力」アップを重視した「ニシカド式勉強法」は定評があり、倍率10倍以上の超難関公立中高一貫校に、8年連続地域No.1の合格者を出し続けている。片道3時間以上かけて通う小学生も複数出るほどの人気ぶり。

自身の子育て体験から、わが子の教育に悩むお母さんへ勉強法や成績アップのアドバイスを行い、「子どもはお母さんのために勉強しています」と言い切る保護者セミナーは、人気が高く、常に満席が続いている。1男1女の母。著書に、『すべての成績は、国語力で9割決まる!』(ダイヤモンド社)、『やる気0の子どもが「全国1位」になった上手なほめ方・叱り方』(PHP研究所)がある。