『小学生までにこれだけは!直しておきたい苦手習慣33』と、著者である波多野ミキ先生についてご紹介します。 

 

目白の閑静な住宅街を少し歩くと、まるで小学校のような、4階建ての大きな建物にたどり着きました。波多野ファミリスクール――著者の波多野ミキ先生が副理事長を務めておられる教室です。

 

平日の夕方ということもあり、スクールには学校を終えた子どもたちがたくさん集まっていました。みなのびのびと楽しそうに飛んだり跳ねたり、廊下には明るい笑い声が響いています。談話室では、付き添うお母さん方が朗らかに談笑しておられ、勉学の場というよりも、親子が集う交流の場といったほうがしっくりくるような、温かい雰囲気に包まれていました。スクールには、卒業生たちもよく遊びに訪れるそう。子どもたちにとって、本当に居心地の良い空間なのでしょう。

 

波多野先生は、そんな環境をどのようにつくられているのでしょうか。子どもに好きなことだけさせる? とにかく褒める? ――いいえ、それだけではありません。

 

先生は、「叱るべき時にはしっかり叱らなければ、子どもは誤った自信をもってしまう」と仰っています。「しっかり叱る」とは、もちろん大声をあげたり命令したりすることではなく、一言で表すと「否定的なことばを使わない」ということ。

 

「片づけができない」「すぐけんかをする」「行動が遅い」などの、子どもの苦手な様子を見ると、お母さん方はつい「どうしてできないの!」「早くしなさい!」と声を荒らげてしまいますよね。しかしそれでは子どもはもちろん、お母さん自身も疲れてしまいます。

 

否定的なことばを使わずに、子どもの苦手に上手に対処する方法があるのです。それを先生はわかりやすく丁寧に、教えてくださいます。

 

波多野先生は、お美しく、かつパワフルな女性。お話を伺った後も、「この後は別の取材があって」と忙しそうに支度をされており、小柄なお体のどこにそんな力が潜んでいるのだろうと不思議に思うほどでした。もうすぐ80歳を迎えられるお年だと伺い、さらに驚いてしまいました。

 

第一線でエネルギッシュに活動する波多野先生のアドバイスは、時にびしっと鋭く、時にほっと安心させてくれます。

 

子育ての経験のない私にとって、波多野先生のアドバイスは驚きの連続でした。「しつけには、かけひきが必要」「家事は完璧だけど不機嫌なお母さんより、家が散らかっていても元気なお母さんのほうが幸せ」など。ここでは紹介しきれませんが、私が感じた驚きを、読者の皆さんにも是非味わっていただければと思います。それがお子さんの苦手克服、ひいては幸せな家庭づくりにつながれば、こんなに嬉しいことはありません。

 

PHP研究所 教育出版部

大井美紗子

 


 

【出典】『小学生までにこれだけは! 直しておきたい苦手習慣33』

                         (PHP研究所)

 

【著者】

波多野ミキ (はたの みき)

1934年東京都生まれ。

早稲田大学文学部仏文専修、東洋大学文学部教育学科卒業。財団法人波多野ファミリスクール副理事長・同カウンセラー。「母親は子どもにとって最初の先生」であるという立場からの子育て・しつけを提唱。「親と子の悩みごと相談」を主宰。財団法人波多野ファミリスクールで、若いお母さんの子育ての相談も行なっている。

主な著書に『子どもの上手な叱り方・下手な叱り方』『子どもが一週間で変わる親の「このひと言」』(三笠書房)『男の子はなぜ言うことを聞かないの?』(現代書林)などがある。