親は毎日、子どもにたくさんのことばをかけ、表情や態度でも、さまざまなサインやメッセージを送っています。子どもたちはそれらを敏感に感じ取って、「自分は親から愛され、受け容れられている」と感じたり、反対に、「拒否されている」と悲しく感じたりします。

 

「まったく、もう!」「本当のことを言いなさい!」「今、忙しいから、あとでね」――普段、何気なく口にしているそんなひと言が、実は子どもを追いつめてしまっているとしたら……!? 『子どもを追いつめる親の「ひと言」』は、子どもの心を傷つけてしまう親の口癖を数多く紹介し、望ましい言いかえのことばや対処の方法などを、わかりやすくアドバイスする一冊です。

 

たとえば、「早くしなさい!」

これは、親が子どもに対し、もっとも多く口にすることばではないでしょうか? 

しかし、子どもにだって言い分があるのです。一所懸命やっているけれど、うまくいかないのかもしれませんし、好奇心が旺盛な子どもたちのこと、気持ちが少しだけ、別のところに行ってしまっていただけなのかもしれません。子どもなりにがんばってやろうとしているのに、「早く! 早く!」とせかされれば、できることまで、できなくなってしまいます。

 

「いい加減にしてよ!」――これも、心当たりのある方が多いはずです。

しかし、子どもにとって「いい加減」って、どういうことなのでしょうか。子どもたちに、その「加減」がわかるはずはありませんし、文字通り「いい加減」にしてしまえば、お母さんは、よけいに怒ってしまうのではないですか? 子どもが言う通りにしない、聞き分けがない、という状況で必要なのは、お母さんの怒鳴り声ではなく、「どうして(子どもが)そうなってしまうのか」を冷静に考え、原因をもとから断つ働きかけを行うことなのです。

 

本書では、「うるさいわね!」「勉強しなさい!」などの【イライラ・ガミガミ】のひと言、「だから言ったでしょ!」「お兄ちゃん(お姉ちゃん)のくせに……」「期待してたのに……」などの【決めつけ・比較・過剰な期待】のひと言、「ダメな子」「役立たず」などの【人格否定】のひと言の例とともに、「大好きだよ」「がんばってるね」「ありがとう」など、【子どもを励ますことば・勇気づけることば】も、あわせて掲載しています。

 

著者の波多野ミキ先生は本書のなかで次のように書いておられます。

 

子どもにとって、親のひと言がどんなに大きな意味をもつか、私たちはあまり考えていません。「言ってはいけないことば」と「言わなければいけないことば」――そのたったひと言が、子どもの可能性を伸ばすこともあれば、反対に、ダメにしてしまうことだってあるのです。 (「はじめに」より)

 

本書が、普段のことばがけやかかわり方を見直し、親と子のよりよい育ち合いの関係を築いてゆくための契機となれば幸いです。

 

PHPエディターズ・グループ 友繁貴之

 


 

子どもを追いつめる 親の「ひと言」  言ってはいけないことば 言わなければいけないことば

 

『子どもを追いつめる 親の「ひと言」』

~言ってはいけないことば 言わなければいけないことば~

何げない口グセで、子どもを追いつめていませんか? 子どもの心を傷つける親の「ひと言」69例を紹介し、望ましい言いかえの対処法などをわかりやすくアドバイスしています。

(対象:4~10歳頃までの子どもの保護者)