子どもは鋭いギモンをもっています。大人がとうに忘れたこと、考えても無駄だと思うこと、当たり前だと思い込んでいることにも好奇心をもって、まっすぐ問いかけてきます。

聞かれてドキッとしたり、一緒に不思議に思ったり、ハッと気づいたり……でもどう答えたらいいのか困ってしまう。

そんなお父さんお母さんの手助けのためにつくられた『子どものギモンに答える本』(高橋幸子・著)から、楽しい問答をご紹介します。


PHM15_0882.jpg

 

テレビのなかにはちっちゃい人が入ってるの?

 
 テレビは不思議。

 たくさんの人が中にいるんだ。

 出てこないときは裏に隠れてるの。

 出るときはちっちゃくなったり、急に大きな顔になったりしてさ、

 みんなきっと魔法使いなんだ。

 「テレビはデンパだ」とパパは言ったけど、デンパって何さ。

 僕はそんなハンパな話にだまされないぞ。

 


テレビをつけるといろんな人や場所が出てきますよね。外国を旅行している人、野球をしている人、宇宙を飛んでる人、笑ってお話をしている人……。

テレビは薄い板みたいなかたちだから、入るのはちょっとむずかしそうですよね。

では、テレビの画面に出てくる人は、いったいどこにいるんだろう?

 

テレビに映ってる人は、みんなどこかの場所のカメラの前にいるのです。カメラは、人もものも場所も、目の前にあるものを映して記録します。つまり、色も音も細かいところまで全部そのまま覚えておくことができます。覚えたあとは、それをテレビ局で、電波という目に見えないものに変えて、おうちにあるテレビに向かって送ってくれるのです。するとカメラが映した人や場所がテレビの画面に映り、私たちはそれを見ることができるのです。

 

2011年に、テレビはアナログ放送からデジタル放送になりました。画像がとってもきれいになり、音も大迫力になったのです。テレビを見ながらアンケートやクイズに参加することもできるようになりました。これからは、私たちがテレビのなかに入ったような気分になるのかもしれません。

 

(“暮らしの中のギモン”より)

【出典】 『子どものギモンに答える本』 (PHP研究所)

【著者】

高橋幸子 たかはしさちこ
1944年生まれ。同志社大学文学部新聞学専攻卒業。近所の子どもたちの学びの場として「みみずの学校」を設立。月間「たくさんのふしぎ」に校腸(こうちょう)として27年にわたり、連載を続ける。著書に『みみずの学校』『みみずの井戸端会議』『みみずのこども』(いずれも思想の科学社)、『10才のとき』(共著、福音館書店)、『教育で想像力を殺すな』(編著、明治図書)など。