茄子にピーマン、大根、ニンジン、タマネギ……。

どれも大嫌いでした。

 

これらの「難敵」が食卓に並ぶと、右に左に華麗にかわしながら食事に没頭。

c-begeta250.jpg

 

……当然、最後には将棋で言う「詰み」のような配置になっているわけで……。

 

……当然、母親からは冷たい視線が向けられているわけで……。

 

ほとんどの場合、プレッシャーに耐えられず、なんとか食べていたのですが、ある日のお昼、どうしても箸が動かなくなりました。

そして、あろうことか、食材と料理に対する文句をグチグチと口にしたのです。

 

それを聞いた母は悲しい表情で

「そう……」

と応じ、それを了解と捉えた僕は後ろめたさを感じつつも遊びに行ってしまいました。

 

しかし、その日の晩御飯で、なんとお昼に残したメニューがまた目の前に並んでいるではありませんか!

「逃げられない……」

観念した僕は目を瞑りながら飲み込むようにしてなんとか食べました。

 

 

「苦手なものでも絶対に残させない」、これが唯一の正解とは思っていません。

しかし、「逃げなかった記憶」は今でも胸の中に残り、ピンチのときに微々たるものではありますが、力を貸してくれている、そんな気がするのです。

(今では、難敵の多くは「味方」になりました)

 

『PHPのびのび子育て』11月号では、すぐへこたれてしまう子が増えている昨今、トラブルに負けない子に育てるための向き合い方を紹介します。

 

是非、ご一読くださいませ。

 

(朋)

 

※「PHPのびのび子育て」は毎月10日発売です。