子ども頃に母親に抱きしめられた記憶――。

 

私が、嬉しいとき、悲しいとき、きっと、たくさん抱きしめてくれていたと思います。でも、正直、今は思い出せません。ただ、母親の体温、ぬくもりを思い出すような記憶はあります。

 

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日曜日の朝、8時頃、母親の布団にもぐりこむのが、隣の部屋で姉たちと寝ていた私の習慣でした。その目的は、大好きなTVアニメを見るため。母はいつも何も言わず、私をそっと布団に招き入れてくれました。その母のとなりで、父はイビキをかいて気持ちよさそうに寝ていました。

 

「大きいイビキだね」「だね~」と、TVアニメが始まるまでの他愛ないおしゃべり。母の布団に入るとき、すごく幸せだったのを思い出します。抱きしめられているのと同じくらい、温かかった……。

 

全身で子どもを抱きしめることは、もちろん大事です。でも、ただ寄り添うこと、頭を優しくなでること、ゆっくり話を聞くこと、それだって、子どもにとっては「抱きしめられた」記憶として残るのではないでしょうか。

 

PHPのびのび子育て12月号のテーマは、子どもを抱きしめることの大切さ。あなたなりの方法で、いっぱい、いっぱい、子どもを抱きしめてください。

(郁)