子育てや家事、仕事に追われていて、気がつけば家の中が散らかりほうだい。思わずため息をつくといった経験はありませんか? 家庭直販書の新刊『今日もまた、片づけられずに困ってます。』では、家の中が片づかず途方に暮れる主婦のために、大津たまみ先生が「片づけ力」を身につける極意を伝授しています。ここでは本書の第6章「片づけ体質になる」の一部をご紹介します。

 

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家族に片づけを強要してはダメです

 

片づけ力は一回や二回の片づけで身につくものではありません。何度もコツコツと繰り返していくことで、少しずつ力がついていくと考えてください。
 

即効性を求めるのではなく、持続性を大切にしてほしいと思います。言い換えれば、それは「習慣」にするということです。そして、片づけ体質になれば、幸せなことが次々に起こるようになります。

しかし、ここで多くの人がはまってしまう「罠」があります。それは、家族に片づけを強要してしまうことです。「こんなにいいことをしないなんて!」と、家族のお尻をたたいてまわることになりがちなのです。しかし、家族はまだ片づけの素晴らしさに気づいていません。モチベーションも低いままで、あなたとは温度差があるのです。それに気づいていないと、「どうして片づけをしないのよ!」と、ついつい怒ってしまいます。これでは片づけが原因で家族の不和を招くことになります。

 

まずは自ら片づけはじめる 

 

そういう事態を避けるためにも、ここでルールを設けてください。
「家族が片づけにのり気でなくてもイライラしない。それよりも自分にできることに集中する」
というルールです。あなたもついこの前まで片づけが苦手でした。いまもまだじょうずとは言えないかもしれません。だからまずは、自分が片づけ力を身につけることを優先させてほしいのです。

 

家族を動かそうとして費やす労力や気力は大きなものとなります。でも、成果はあまり期待できません。
一方、自分を動かすのは簡単です。
 

人は強要されると必ずといっていいほど抵抗します。でも、自分から興味をもつと積極的に行動ができ、自然に体が動きます。家族を動かしたいのなら、あなたが片づけカを身につけて、いきいきとすればいいのです。すると、そのうち家族も興味をもってくれるようになるでしょう。

 

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「キレイワールド」が家族の心を動かす

 

自分の片づけ力を磨きながら、家族の片づけへの興味につなげる方法として、「キレイワールド」を作ることをオススメします。


キレイワールドとは、きちんと片づいている空間のこと。気持ちがよく、居心地のよさが感じられる空間です。それをあなたが率先して作るのです。小さなスペースから始めて、どんどん広げていきましょう。

 

おもしろいもので、キレイワールドができあがると、家族は散らかさないようになります。人は、いつもきれいに整っているところは汚しにくいのです。

 

この心理は、アメリカの犯罪学者であるジョージケリングが考案した「割れ窓理論」というものです。
ある建物の窓が一枚割れたままになっているのを放置していたとします。すると、次々に窓が割られらていきます。でも一枚目の窓をすぐに修理しておくと、そのようなことは起こりません。


 

家族が片づけをしたら、すかさずほめる

 

家族が片づけに興味をもったと感じたら、軽い調子で「やってみない?」と誘ってみてください。そして少しでも片づけをしたら、すかさずほめましょう。
「うわー、すごい! きれいになったね」
と、ちょっと大げさでもかまいません。ほめられて喜ばない人はいません。

 

それとは逆に、
「それじゃダメ! 片づけばこういうふうにするの」
と、できないことをあげつらうのは絶対にやめましょう。せっかくのやる気がいっきにしぼんでしまいます。

 

できていないことではなく、できていることに目を向けてください。それを続けていくと、家族も片づけの魅力を感じるようになっていきます。

 

家族が片づけに興味をもつと、家の中がますます気持ちよくなっていきます。片づけをすると、自分たちもお母さんも機嫌がよくなるとわかれば、片づけが習慣になっていきます。そうなれば、さらに家の中が快適になります。そんな好循環が生まれてくるのです。

 

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子どもの見直しタイムは春・夏・冬の年3回

 

子どもの見直しタイムは3月20日(春)、7月20日(夏)、12月10目(冬)あたりに設定します。親子でいっしょに見直しをしましよう。

 

【春の見直しタイム(3月20日ごろ)】

終業式や卒業式を迎えるころです。これまで一年間で使ってぎた教科書や問題集、プリント、道具類などを整理します。思い出としてとっておく物を決めます。思い出のある物は思い出箱に入れておぎましょう。進級・進学後も使う物は、帰る場所を作っておぎます。使うか使わないかわからない物は迷い箱へ入れます。迷い箱には次の見直しタイム(7月20日ごろ)の日付を入れておきます。
春の見直しのポイントは、新年度に使う物の場所を確保しておくこと。そうすると、子どもが新しい年に向けて心の準備をします。だからでしょうか、春の見直しタイムを経験した子どもたちは学力がアップする傾向にあります。


【夏の見直しタイム(7月20日ごろ)】

夏休みが始まる前に行ないます。新学期からのプリント類を整理します。そして、春に作った「帰る場所」がきちんと機能しているかを見直します。機能していなければ仲間分けを考え直します。夏休みの宿題に必要な物はあらかじめそろえ、進捗状況が記入できるカレンダーを用意することで、スケジュール管理ができて便利です。
また、おもちゃ類もチェックします。少し前まではよく遊んでいても、いまでは別のおもちゃに興味が移って不要な物になっているかもしれません。

 

【冬の見直しタイム(12月10日ごろ)】

片づけをしながら、「年間の子どもの成長を振り返ります。図画工作や作文など、子どもががんばった成果が表れている物をいっしょに見ます。また、収集している力ードや熱中している本など、子どもが大切にしている物も把握するようにします。「これが大切なのはなぜ?」と聞いてみることも大切。子どもの心の理解につながります。
冬の見直しタイムでは、途中でやめてしまったことも明らかになります。一番多いのは通信教育の教材です。今後も続けるのか話し合って決めましょう。

 

大津たまみ  おおつ・たまみ
1970年愛知県生まれ。
シングルマザーとして子育てをしながら、お掃除・お片づけの会社「株式会社アクションパワー」を設立した女性起業家。女性の働く場を提供することと、働く女性の支援をすることを目的に、名古屋駅に事務所と研修センターを設立。自らも積極的に現場に出向き、片づけの現場経験は1000件以上にものぼる。年間200本以上の講座を担当する講師としても活躍中。テレビ・雑誌・新聞等、数多くのメディアに出演している。
自らの経験と片づけノウハウだけではなく、片づけを通じて幸せをつかむカを「片づけカ(R)」として提唱し、普及活動を行なう。片づけカのノウハウをまとめた書籍『8秒で幸せをつかむ「片づけカ」』(かんき出版)は、1万人以上の読者から支持を集めた。メンタル的な観点から片づけの方法を提唱する第一人者として注目を浴びている。
また、社業を行ないながら、NPO法人日本ハウスクリーニング協会女性アカデミー校の校長として、業界改革を行ないながら子育て支援やシングルマザー支援を行なっている。
大津たまみブログ http://ameblo.jp/a-p
株式会社アクションパワー http://www.action-power.net

 


 

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