「子どもが朝起きない」というのは、世のお母さんがたが抱える定番の悩みです。起こせば「うるさい」と文句を言われ、起こさなければ「どうして起こしてくれないの!」と言われる。
 

 

bench.jpg

 

こんな状態では、お母さんのイライラが募るばかりです。しかしこのままでは、中学生になっても高校生になっても、この悩みは解決しません。


朝起きられない子に欠けているのは「自分で起きよう」という意思です。たいていの子は、遠足や運動会の日には「予定より早く自然に目が覚める」ものですし、「翌日に備えて前日は早めに寝る」ものです。普段の生活でこれをできない(しない)ということは、起きる動機がないことを意味します。つまり、学校へ行くことが「朝起きるための強い動機」になっていないわけです。
 

「朝自分で起きること」は一日の生活においてOFFからONへの切り替えを表す重要な意味をもちます。その最初の一歩を親任せにしていたり、親の側も当たり前のように起こしていたりするようでは、いつまでたっても子どもに「自己管理」の習慣が身に付きません。たとえ文句を言われようと、遅刻ぎりぎりになろうとも、「お母さんは起こさないから自分で起きなさい!」と宣言して突き放すことが最も効果があります。
 

わが家では、部活動の朝練習のときにこの宣言を発していました。中学生になれば朝練習のような「起きる動機」が増えますから、有効に使いましょう。
 

親子でルールを取り決める際には、就寝時間ではなく起床時間を一定にさせるのがいいでしょう。どんなに夜遅くまで起きていようと、「とにかく朝は6時半に起きる」と決めるのです。責任感・自主性をもたせることが大切ですから「睡眠時間が足りないと、どういうデメリットがあるのか」を子ども自身に気づかせる必要があります。
 

「起こさない」と決めても、子どもがいつまでもダラダラ寝ていたり、遅刻が習慣化しては意味がありません。親は小学生の今からチェックを怠らず、ルールが守られていなければ叱ることも必要です。

 

出典:『中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと』(PHP研究所)

 


 

【著者】

秋田洋和 あきかひろかず

教育クリエイター。首都圏大手進学塾数学科責任者などを経て、2005年独立。
「こわれた数学治します」をキャッチフレーズとして多方面で活動中。中学生対象の数学指導のほか、月刊誌『高校への数学』(東京出版)でのメイン記事連載、高校入試問題の解答解説執筆、私立中学校のコンサルティング、自治体が行なう公立中学生向けの各種講座への協力、保護者向け教育関連記事連載など幅広く活躍。二人息子の父親でもある。
著書に『仕事の9割は数学思考でうまくいく』(あさ出版)、監修書に『中学生の成績が上がる! 教科別「勉強のルール」最強のポイント65』(メイツ出版)がある。