「部活が忙しいので、勉強や家の手伝いができなくても仕方ない」
中学生の親御さんと面談をすると、時々こんな言葉を発する方がいらっしゃいます。

 

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子どもは「なんでも許されている」ことで自己管理ができておらず、「生活習慣が乱れている」といった特徴があるのですが、親が「部活が忙しいので仕方がない」と言ってしまうので、本人に危機意識はありません。はたしてお母さんのこの方針が、子どもの今後に影響を及ぼすことはないのでしょうか。


部活動に限らず、何らかの事情を黄門様の印籠のようにかざすことで、当然のように義務を免除してもらおうとする姿勢が身についていると、家庭内だけでなく他の場所(学校など)でも同じことを無意識にやってしまいがちです。


このタイプの生徒は往々にして、中学校の先生がたによく思われないものです。忙しいのは、先生から見れば生徒全員一緒です。そんななかでもしっかり勉強をし、家庭の手伝いを担当している生徒もたくさんいます。
 

中学校は勉強だけではなく、規律・計画性・協調性などという概念も教え、世のなかに出ていくためのトレーングを施すところですから、たとえ「家庭の方針」だったとしてもこのような特例主義にはよい印象をもたれません。高校へ進学していく過程で、子どもはさまざまな人のフォローを受けながら「社会性」を身につけて成長していくものです。そのときに「家庭のローカルルール」を振りかざす子どもであってはいけません。
 

中学校の内申点は、「テストの結果」だけを評価するものではなく、日常生活の印象も鑑みます。このなかには「家庭での生活習慣」も含まれると思っておきましょう。「結果だけでなく過程、途中経過まで」チェックされるのです。日常においては提出物やノートづくりが厳しくチェックされます。
 

これはもちろん内申点のためにきちんとした生活を送ろうというのではなく、中学校は世のなかに出ていくための総合的な力を養う場所だということを表す一例です。
 

部活動も勉強も家のこともできる子は、将来必ず輝きます。

 


 

【出典】『高校に入る前に親がしてはいけない82のこと』 PHP研究所

 


(著者紹介)

秋田洋和 あきかひろかず

教育クリエイター。首都圏大手進学塾数学科責任者などを経て、2005年独立。
「こわれた数学治します」をキャッチフレーズとして多方面で活動中。中学生対象の数学指導のほか、月刊誌『高校への数学』(東京出版)でのメイン記事連載、高校入試問題の解答解説執筆、私立中学校のコンサルティング、自治体が行なう公立中学生向けの各種講座への協力、保護者向け教育関連記事連載など幅広く活躍。二人息子の父親でもある。
著書に『仕事の9割は数学思考でうまくいく』(あさ出版)、監修書に『中学生の成績が上がる! 教科別「勉強のルール」最強のポイント65』(メイツ出版)がある。