内田賢司著『1分で大切なことを伝えるお母さんの「話し方」』(家庭直販書)の転載第三回。「子どもの失敗は成長のチャンス」をご紹介します。

 

sannin5401.jpg

 

少し複雑な、学校でのケースで考えてみましょう。
 
ある日、小学4年生のトモキ君のお母さんは、担任の先生からトモキ君が同級生のやす子ちゃんにケガをさせたと聞かされました。どうやら放課後に教室の窓のそばで2人がけんかになり、やす子ちゃんの指が窓に挟まってしまったというのです。
 
 

大きな失敗ほど冷静に対応する

 
こんなとき、もしあなただったらどう対応するでしょうか。
女の子にケガをさせて、しかもそれを黙っていたというだけでもカーッとなりそうですが、ここは冷静さが大切です。まずは子どもに話を聞いて状況を把握しましょう。
 
母「今日学校でやす子ちゃんと何があったの?」
子「ぼくが窓のそばの棚に上ってたら、やす子ちゃんが窓を閉めてきて、挟まれそうになったから押し返したら、やす子ちゃんの指が挟まったの」
母「なぜ、やす子ちゃんは窓を閉めてきたの?」
子「窓のそばの棚はお昼の掃除のときしか上っちゃいけない決まりなのに、放課後に遊んでたから」
母「やす子ちゃんにも問題があったかもしれないけど、先に決まりを守らなかったのはトモキなのね?」
子「うん」
母「じゃあ、先に謝るのはどっちだと思う?」
子「ぼくだと思う。明日、学校でやす子ちゃんに謝るよ」
母「先生から聞いたときは、全然知らなかったからびっくりしたけど、正直に話してくれてありがとう。今度何かあったらすぐ話してね」
 
 
子どもがみずから自分の失敗について話すように導き、話したことをほめてあげることで、子どもの心は安定し、素直に反省しやすくなります。
 
このとき、子どものしたことは責めないこと。勇気を出して自分の失敗を話したのに責められるばかりだと、子どもはなるべく不利なことは話さないようになり、もっと大きな問題が起こるまで親は何も気づかない、ということにもなりかねません。
 
失敗が成長のチャンスに変わるかどうかは、親の伝え方次第なのです。
 
 
 
 

 
 

81103.jpg

【出典】

内田賢司 著・家庭直販本
子どもの集中力は1分が限度。言いたいことはギュッと短く、わかりやすくまとめましょう。叱る、ほめる、励ます等、目的に合わせて“しっかり伝わる”話し方を紹介します。
 
 
 
 
 
 
 
 
【著者紹介】
 
内田賢司(うちだ・けんじ)
「話し方研究所」代表取締役。
人の心と表現、行動に興味を持ち、コミュニケーション教育の講師となる。身の回りで起きた出来事を臨場感たっぷりに話すことを得意とし、聞く人を惹きつける講義で受講者の人気を博している。また、一般社団法人女性企業家支援協会やウーマンブレインなどの女性支援団体でも講師を務め、女性の社会進出や育児サポートに積極的に関わっている。
主な著書に『好かれて尊敬されるあの人の聞き方・話し方』(明日香出版社)、『たった20秒! “あッ”という間の説得術』(アーク出版)などがある。