少しの手間で、使いやすい空間に大変身!整理収納アドバイザーの柳沢小実さんに、キッチンの収納術を教えていただきました。

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キッチンは、まずは清潔に保つことが第一。そのうえで、調理中の〝動線″を考えてものを配置し、料理を効率よくつくれるようにしましょう。女性は無意識のうちに、実家のキッチンの記憶をもとに、自分のキッチンをつくりあげがち。そのイメージを一度リセットし、動線だけで収納を考えると、ものの置き場所が違ってくるはずです。

 

またキッチンには同じような食器や調理用具が何種類もあったりしますが、使っていないものは仕分けて、しばらくしても使わなければバザーで人に譲るなどして処分しましょう。ものを厳選するとキッチンが整い、調理もスムーズになります。

 

「器」を整える

 

食器はよく使うものと、あまり使わないものに分かれやすいもの。出番の多い食器は、出し入れしやすい場所に収納しましょう。とはいえ、すべてを食器棚に仕舞う必要はありません。 例えば、毎朝使うマグカップは食卓に、普段使わない来客用の湯呑みはキッチンの吊戸棚に、というように。大切なのは、形や種類が同じというだけで、出番の多い器と少ない器を一緒に収納しないこと。使用頻度を考えて適切な場所に置けば、快適なキッチンに整います。

 

【器を重ねる場合は三つまでに】

器をたくさん重ねると、下側の器を出すのが大変。よく使う器やお皿を重ねる場合は、なるべく三つ程度までにしましょう。また、「コの字ラック」を用いると空間を二つに仕切って多くのものが収納でき、取り出しもしやすくて◎。

 

【毎朝使う食器は定位置にセット】

毎朝使うパン皿は、トースターのそばに置いておけば、焼き上がったパンをすぐに載せられて便利。慌ただしい朝はできるだけ動線を減らしたいですね。和食派の方なら、茶碗セットを炊飯器近くの台に置いておくのがおすすめです。

 

【キッチンの棚には空きスペースを】

調理中は、食器や調理器具、食材などが散乱しがち。そんなときキッチンの棚に空きスペースがあれば、使っているものを一時的に"避難"できて便利。「あちこちに散らばって探すのに一苦労......」なんてことも少なくなります。 【食器棚の収納は"左右"も考えて】

食器棚の扉は、その構造や使う人の利き手によって、左右どちらから開けるかがおのずと決まってきます。例えば右側の扉から開けることが多いなら、棚の右側に日常使いの器やよく使う器を入れておくと効率的です。

 

「調理器具」を整える

 

調理は、タイミングが大切。「おたまを探しているうちに、料理を煮込みすぎちゃった!」なんてことにならないよう、調理用具はさっと手に取れるように配置しておきたいものです。 調理用具は鍋やフライパン、おたまなどの"火のまわりで使うもの"と、ざるやボウルなどの"水まわりで使うもの"に分けられます。作業台を境に、火のまわりで使うものはコンロ側に、水まわりで使うものはシンク側に配置し、必要なときにパッと使えるようにしましょう。

 

【鍋のふたははずして立てて収納】

鍋のふたは取りはずし、市販の鍋ぶたスタンドに立てて収納を。かさばりがちな鍋が、重ね収納ができるようになってすっきり。鍋ぶたスタンドは伸縮タイプのものを選ぶと、収納スペースに合わせて幅を変えられるので便利!

 

【おたまや木ぺらはコンロのそばに立てる】

おたまや木べら、トングなどの調理器具は、コンロのそばに立てて収納しましょう。調理中にさっと使え、洗ったあと元に戻すのもラク。ステンレス製と木製など、素材別で分けて収納すると統一感があり、分別もしやすくなります。

 

【調味料はバットに並べて保管を】

醤油や酢などの調味料を入れた容器は、キッチンの棚に一つひとつ直置きせずに、バットなどに入れてまとめて保管しましょう。棚を掃除するときも、一つひとつ移動させなくてもバットごと動かせばいいので、作業がラクになります。

 

【ザルはシンクの近くにふら下げて】

ザルは、S字フックに掛けてシンクの近くにぶら下げておくと、調理中に手早く使えます。なお、コンロのそばにフライパンをぶら下げる人がいますが、油でホコリが付きやすいうえ、重みで落下する危険性があるので避けましょう。

 

「冷蔵庫」を整える

 

さまざまな食材を保存する冷蔵庫は、どのゾーンに何を置くのか決めておくことがきれいに保つコツです。 例えば、上段にはジャムやヨーグルトなどの朝食セット、中段には味噌や調味料などの長持ち食材、下段には消費期限が近い食材など、わが家の食生活にベストなゾーン分けを考えてみましょう。

 

【透明容器&ラベルで中身をわかりやすく】

調味料や惣菜を入れる保存容器は透明のものを。さらに中身を書いたラベルシールを貼れば、何が入っているかが一目瞭然に。ふたに色が付いた保存容器は、中身が液体でなければフタを下側にして置くと中身が見やすくなります。

 

【朝食セットはトレーにまとめて】

パン食のご家庭なら、朝食に使うジャムやバター、ハム、ヨーグルトなどはトレーにまとめてセットし、冷蔵庫に保存を。忙しい朝でも引き出しのようにスッと取り出せますし、片づけも同様にすれば簡単です。

 

【瓶詰め調味料はケースにまとめる】

豆板醤やアンチョビソースなどの瓶詰め調味料は透明ケースにまとめて保存。ケースごと出し入れすることで、奥にある調味料も簡単に使え、見た目もすっきりと。調味料の種類が多い場合は、和・洋・中に分けて入れると◎。

 

【早く使いたい食材は目に付く場所に】

使いかけの食材や余った惣菜を冷蔵庫に入れて、そのまま忘れて腐らせてしまったことはありませんか。優先的に食べたいものは、目に付きやすい手前側にストックしましょう。野菜室のものは上段のトレーに置くと、探す手間が省けます。

 

おいしいごはんで元気づくりを

 

家で食べるごはんは、健やかな体と心を育んでくれます。大好きなわが家の味、家族で囲む食卓の思い出。それらが毎日積み重なって、家族の体と心の栄養源となります。とはいえ、手の込んだ料理を毎日つくるのは主婦にとって一苦労。完璧につくろうとがんばりすぎないことも大切です。ときには食材そのものの味を活かし、旬の野菜を焼いたり、蒸したりするだけでもいいのです。栄養満点のおいしいごはんで、家族みんなの体と心を元気にしましょう!

 

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柳沢小実(やなぎさわ・このみ)

エッセイスト・整理収納アドバイザー。

1975年生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。収納好きが高じて整理収納アドバイザー1級の資格を取得。近著に、『大人のおしゃれを探して』(大和書房)がある。

 


 

1201117629.jpg「PHPくらしラク~る」は主婦が何気ない毎日をラクに楽しく過ごせるように応援する生活情報。2015年4月号の特集は<春に「暮らし」を整える>です。

 

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