
「追われる家事」を卒業! 残念な家事、していませんか?
◆"残念な家事"していませんか?
家事の効率が悪いとどうなるでしょう? まずは片づけや掃除から回らなくなります。次に探し物の時間が増え、棚やテーブルなど平面に物が積み重なり、ホコリと花粉の「ミルフィーユ状態」が発生します!
さらに湿気やカビなどの混合臭が家に充満。物が多いと空気が流れず湿気もこもるからです。同時に、なぜだか外食やデリバリーが増えて出費が上昇。こうなると、心はイライラ、家族との会話はトゲトゲチクチク。しかも「こんなにがんばっているのに」一番ダメージを受けるのは自分自身で、悪化すると自分を見失ってしまいます。
自分の時間も持てないのでお肌もくすんできます。――え?そこ!?と思った方、はい、そこです! 昔なら肌荒れはがんばる主婦の勲章ともいえましたが、今は主婦をしつつ、お洒落や自分らしさも大切にする時代。
家事は、家族はもちろん自分自身の健康的な暮らしをキープするための作業です。そのやり方を少し見直すことで、自分らしさも大切にでき、家族の笑顔に出合える 回数も増えるのです。
◆あなたの家事の"残念度"チェック
家事のやり方が残念なだけで「暮らしそのもの」がくすんでしまいます。次の項目に当てはまる人は要注意ですよ!
【掃除】
□掃除はそこいらじゅうに散らかった物の片づけから始める
→頻繁に物がなくなり、やがてホコリと花粉の「ミルフィーユ状態」に!
□コンロまわりの掃除は時々まとめてがんばる
→こびりつき汚れには「時間+洗剤+力」が必要で三重苦!
□物を取り出したら、一緒に他の物が落ちてくる
→収納庫や冷蔵庫の奥が不用品の巣窟に!?虫やカビは喜ぶけど......
□家族がいるのに、あなた一人で片づけと掃除にいそしんでいる
→「大変」というよりは、家族の自立を妨げる"でしゃばりオババ"と化す
【洗濯】
□汚れ物は洗濯機へ入れ、まとめて数日分を洗う
→洗濯物が臭ったり、洗濯槽の裏側のカピを育ててしまう
□洗濯終了後、すぐには干さない
→洗濯臭が発生し、シワが固まる
□干し方は適当。乾燥機が止まってもすぐ出さない
→つかないはずのシワがつき、不要なはずのアイロンがけが必要に
□部分汚れをチェックしない。見て見ぬふり
→目立つシミに育ち、クリーニング代がかかったり、ゴミになったり(泣)
【料理】
□毎日買い物をしながら献立を決める
→時間がかかり、売り場を行きつ戻りつしたうえ、必要以上のムダ買いも多くなる、「打撃三重奏」に!
□毎日おかず数品を下ごしらえから始める
→感心だが時間がかかる。そのうち疲れて、マンネリ手抜き料理やレトルトや外食が増え支出増加に
□使っていない調理家電、器具、調味料などがいっぱい
→調理する場所、使う物を入れる場所がなくなる
□ほとんど中食(購入した料理)か外食
→出費が増え、本当なら買える、服や本や雑貨が買えなくなる
◆ちょっとの工夫で手に入る"こんなイイコト"
暮らしのど真ん中にある家事がスムーズに回ると、あなたの想像を越えた「見返り」があります。
【1】ストレスが少ない「悟りと癒しの境地」へGO!
「さあ帰宅」というときに、山積みの家事を思い出して疲れに追い打ちをかけられ、イライラする日はありませんか? そんなときは、効率の良さを考えて「今日やるべきこと」と「今日はパスすること」を取捨選択しましょう。きっと「淡々と済ませるだけ」と悟りが開ける(開き直り!?)ので、ストレスが減るはず。ゆったりした入浴やマッサージ、好きなアロマの香り、楽しい会話、音楽や本などで、硬いアタマをほぐして良い眠りにつくイメージを思い描くことだって自然とできるのです。
【2】自分時間が生まれて「優しさのブーメラン」を実感!
家事にメリハリをつければ時間の管理ができるようになり、自分のための時間を毎日の中に 組み込めるようになります。すると、その時間で好きな趣味にいそしんだリ、美容に良いことをしてみたり、好きな物を丁寧に作って食べたり、夢を追いかけることも!暮らしにメリハリが生まれるので仕事や育児にも前向きになれます。家族に優しくなれると、その優しさがブーメランみたいに戻ってくることも嬉しいおまけ。
【3】今、要るものだけ」を持つので家計に余裕ができる!
お仕事的に言えば、「効率が上がる」ということは「生産性が上がる」ということ。ムダな出費が減ると、貯金やレジャーにかける家計の余裕が生まれます。「片づけに手間取る物=「今の自分に管理する時間がない物」です。それらは、リサイクル回収や寄付、売るなどで処分して、管理できる物量にして、余裕ができたら持つことにしましょう。同じように、食事なら献立を1週間単位で組み立てて自炊を増やしたり、収納ならストック用品の置き場を家族の誰でも見やすくすることで、二重買いや必需品の欠落をなくすことができます。
【4】「スタンバイ家事」で、毎日スタートダッシュが切れる
効率を考えた暮らしができると、一日中やらなきやいけないと焦る「追われる家事」から、 "準備万端で後はスタートするだけ!"な「スタンバイ家事」に変化します。出かける前の家事や準備が、極端に言えば考えることもなく流れ作業ですらすら~っと進めば、忙しくてストレスフルなはずの助走がほどよい準備体操のようになり、気分も上々になります。スタートダッシュがかけられるって大切ですよ。仕事や学校、町内会など、もしかしたら本当はイヤなものでも、「集中して乗り越えるぞ」と元気が湧いてきます。
【著者紹介】
毎田祥子(まいだ・しょうこ)
家事アドバイザー。NPO法人日本ハウスクリーニング協会会員、バーバルセラピスト。取材と実績にもとづく家事、洗濯術などが支持されている。著書に『魔法の"朝だけ家事"」(PHP研究所)など。
「PHPくらしラク~る」は主婦が何気ない毎日をラクに楽しく過ごせるように応援する生活情報。2015年5月号の特集は<人生がときめく1分ラク家事>です。
年間購読のご案内
毎月、忘れずに「PHPくらしラク~る♪」を読みたい! そんなあなたにおすすめしたいのが、年間購読。毎月ご自宅へお届けします。送料無料。 年間購読のお手続きはこちらからどうぞ。