栄養の基本を理解しておけば、栄養バランスを崩さす手を抜くこともできます。大切なのは、忙しい毎日の中で栄養と笑顔を食卓に届けることです。

 

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<「手作り、ていねい」じゃなくても大丈夫 おうち料理のルールと心得

 

「食の目利き兼プロデューサー」になろう

 

仕事を持っていたり、子育て真っただ中だったりする忙しい主婦にとって、日々の食事すべてを時間をかけて手作りするのはたいへんですよね。だから、「料理の見栄えも味も栄養も、全部百点」なんて目指さなくてもいいんです。

今、あなたが本当に大事にすべきことは、栄養面でプラスになる工夫とあなたが笑顔でいることです。

そのためには、時間がないときにお惣菜を含めた広い意味での食材を的確に選び、手作りのものと組み合わせながら積極的にアレンジする、「食の目利き兼プロデューサー」のような技量も必要になってきます。

 

栄養バランスは「四つの食品群」で確認しよう

 

手作りするときも、出来合いのものを活用するときでも、しっかり栄養バランスを考えることは大切です。

私たちが毎日口にする食品は、次のように四つの群に分けられます。

 

1群:卵 牛乳 乳製品

...日本人に不足しがちな栄養素を含み、栄養バランスを完全にする食品群

 

2群:肉 魚介 豆 豆製品

...肉や血を作る良質たんぱく質の食品群

 

3群:野菜 海藻 芋 果実

...体の調子を良くする食品群

 

4群:穀類 油脂 砂糖 菓子 飲料 調味料

...力や体温となる食品群

 

よく見ると、スーパーの売り場の区画に似ています。各群の食品を毎日まんべんなく食べているかどうかを意識することが、家族の健康とからだを作っていくのです。

 

食の大切さを家族で共有しよう

 

「食事で家族の健康を守る」。それはあなただけの仕事ではありません。ぜひとも家族で共有しましょう。

お子さんの帰りが早いときは夕食のサラダを作ってもらったり、休日に家族みんなで昼食を作ったり。そうしたことも、食の楽しさ・大切さを伝えるきっかけになります。

 

食事をもっと楽しむ

 

1.メリハリをつける

時間に余裕があるときは家族で食事を作ったり、誕生日など特別な日は腕によりをかけて手作りしたりしましょう。ときには、おばあちゃんから教わった昔ながらの料理を子どもに伝えるのもいいですね。口々の食卓に思い出に残るご飯を織り交ぜる、そんなメリハリがあると食事が楽しい時間になり、家族の笑顔が増えるでしょう。

 

2.食卓を家族とのコミュニケーションの場に

今晩のおかずはトンカツ屋さんのおいしいトンカツ!そんなときは、プロの揚げ方はどこが違うのか、家族で話し合ってみましょう。お野菜をいただくときはその産地をお店に聞いてみてもいいでしょう。輸入されたものならば海外の国に思いを馳せてみるのです。また、器や盛りつけ方などからもたくさんの工夫を学べるはずです。

 

3.孤食にご用心!

「お昼ご飯はどうせ家で一人だし」とおかず抜きの食事も多いようです。こうした食べ方は栄養不足による貧血を招くばかりでなく、すぐにおなかが空くので、間食が増え逆に肥満の原因になります。自分の昼食のために、前日や朝食の食材料の肉や魚を一切れ確保しておきましょう。また、残ったスープ類はご飯と卵やハムなどを加えてリゾット風にするなど、時間をかけなくても「大事な三度の食事の一つ」としてしっかり味わいましょう。

 

忙しい「今」を切り抜ける知恵

 

1.「お気に入りのお惣菜屋さん」を探しておく

手作りする時間がないときには、コンビニなどに頼りがちですが、販売される加工食品には保存性を高めるため添加物などが含まれている場合があります。基準の範囲内ではありますが、気になる方は、目の前で調理してくれるお惣菜屋さんなどを活用するのも一つの方法です。お気に入りの手作りのお店を探しておいてはいかがでしょう。

 

2.アレンジカに磨きをかける

「パックから出さずにそのまま食卓」では、あなたの愛情が届きません。必ずお皿に盛り、できればサラダを作って添えるなど、アレンジしましょう。また、味の濃い煮物などは、素材缶詰(水煮大豆・ミックスピーンズ)などを加えると味の調整ができます。トンカツなどは、家族の年齢や体型に合わせ分量を調節した「カツ丼」などに加工すると栄養バランスがよくなります。

 

3.残り物はなるべく再利用

冷蔵庫の残り物は、なるべく早く別の献立に生まれ変わらせましょう。前日の残り物は翌日のスープの具材になったり、卵でとじれば新たな味の一品になったりします。お弁当の都合でご飯が残るとき、まとめてチャーハンやチキンライスにしたり、異材と混ぜておむすびにして冷凍庫に入れておけば、いつでも食べられて、しかも栄養バランスのよい一品になります。

 

【著者紹介】

岩間範子(いわま・のりこ)

女子栄養大学短期大学部 教授。女子栄養大学卒業、管理栄養士、博士(栄養学)。著書に『わかりやすい栄養学』(ヌーヴェルヒロカワ)などがある。また、『やさしい栄養学』(医学映像教育センター)、『えいようのひみつがわかる食育 えほん』(ポプラ社)などでは監修を務める。

 


 

くらしラク~る「PHPくらしラク~る」は主婦が何気ない毎日をラクに楽しく過ごせるように応援する生活情報。 2015年11月号の特集は<ラクうまごはん&簡単つくりおき>です。

 

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