発展途上の状態である子どもの脳を、ぐんぐん育てるポイントをご紹介します。

 

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キーワードは「脳育ての順番」と「シナプス」

 

こどもの脳とおとなの脳の違いは、こどもの脳が成長途上にあるということです。

とくに生まれてから7歳までの脳は、将来の脳の働きにつながる土台作りという意味で、とても大切な時期。それだけに、よい脳を育ててあげることが大事な親の役割になります。

脳には「古い脳」と「新しい脳」の二つがあります。「古い脳」は、睡眠、呼吸、食欲など、生きていく上で必要な機能を司る部分で、二階建ての家に例えると一階部分に相当します。「新しい脳」は、記憶する、考える、言葉をつかうなど、高度な機能を司る部分。二階建ての家の二階部分にあたります。

この脳の基本構造ができあがるのが3歳頃。脳育てではまず、しっかりとした二階建ての家づくり、すなわち「古い脳」→「新しい脳」の順番で育てていくことが大切です。

もうひとつ、とても大切なのが脳の細胞同士をつなぐ「シナプス」を増やしていくこと。脳細胞と脳細胞をつなぐ「シナプス」がたくさんできると、脳の中に神経伝達回路が広がっていきます。

神経伝達回路が広がっていくことで、考えて体を動かす、言葉をつかって説明する、欲求や情動をコントロールして行動するなど、複雑なこともできるようになっていきます。

ですから「シナプス」をたくさん作っていけば、よい脳がぐんぐん育っていくのです。

 

外からの心地よい刺激と睡眠が脳を育てる

 

では、そのためには、どのようなことが必要なのでしょうか?

関わり方として大切なのは「五感をいっぱい刺激すること」「たくさん会話すること」「楽しく体を動かすこと」などです。

外からのやさしく、心地よく、楽しい刺激は、脳細胞を刺激してシナプスを増やし、神経伝達回路もその分広がっていきます。

生活習慣でいうと、まずは「十分な睡眠をとること」。

眠っている間も脳は活動し、情報の整理整頓を行なったり、「下垂体」という場所からこどもの成長・発達に不可欠な「成長ホルモン」を分泌したりしています。脳も含めて、体全体を健やかに育てるには十分な睡眠が欠かせないのです。

 

脳によい食事を親子で楽しく

 

脳も内臓のひとつです。体のほかの臓器や骨、筋肉と同じように、毎日の食事によって脳は健やかに育っていきます。

脳の成長に必要な栄養素をバランスよく摂ることはもちろんですが、とりわけ脳細胞が必要とするのが「ブドウ糖」です。「ブドウ糖」は、脳細胞が生きるために必要不可欠な栄養素です。ですから「ブドウ糖」がたくさん含まれている炭水化物、つまりは主食類をきちんと摂ることは欠かせません。

また、脳は脂肪とたんぱく質でできています。良質の脂肪を摂ることやたんぱく質をしっかり摂ることは、脳そのものを育ててくれることにもなりますし、賢い脳をつくる上で重要な神経伝達物質「セロトニン」も、食事から摂るたんぱく質がもとになってつくられます。このように食事は、体を育てるだけでなく、脳を育てるための基本でもあるのです。

さらに、食事は脳の成長段階において本能・知能・心を育てる重要な役割をもっています。

まずは、「古い脳」で食べたいという欲求と食べて満足という本能的な食欲を育てます。次に「新しい脳」で食べ物の種類や味、栄養などの知識を記憶し育てます。そして最後に自分に必要な食べ物、好きな食べ物を選びとる力を育てるのです。

家族で一緒に楽しく食事をすることは、五感の刺激や言語の刺激にもなり、さらに脳を育ててくれます。栄養をしっかり摂り入れていくこと、楽しく食べることを大切に食生活からも脳の土台づくりをしていきましょう。

 


 

【本書のご紹介】

 

 

7歳までに決まる! かしこい脳をつくる成長レシピ

 

『7歳までに決まる! かしこい脳をつくる成長レシピ』

脳をつくるたんぱく質やエネルギーになる糖、働きを活発にするカルシウムやビタミンなど、様々な栄養が効率よく摂れるレシピを紹介しています。子どもがよろこぶ工夫もいっぱいです!
※家庭直販書です。一般書店では販売していません。


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【著者紹介】

小山浩子(こやま・ひろこ)

管理栄養士、料理家。大手食品メーカー勤務を経て、現在は料理教室の講師やコーディネート、メニュー開発、栄養コラムの執筆、NHK「きょうの料理」をはじめテレビ出演など幅広く活躍中

 

成田奈緒子(なりた・なおこ)

文教大学教育学部特別新教育専修教授、小児科専門医。文部科学省「リズム遊びで早起き元気脳」実行委員長。子育てを応援する専門家によるワークショップ『子育て科学アクシス』を主宰。