男の子に勇気を与えるには、「すごい!」よりも「嬉しそうね」がオススメです。この2つ、どう違うかわかりますか?

 

 

男の子に勇気を与える言葉は、「すごい!」ではなく「嬉しそうね」

 

すべての男の子が自立的でかつ自律的になり、「ぼくには、自分の人生を自分の力で解決できる能力がある」と思えるようになる、自己肯定感が生まれるかかわり方があります。

アドラー博士は、それを「勇気づけ」と言っています。

勇気づけとは、その子がありのままの自分を認め、その自分をまんざらでもないと思えるように促していくやり方です。

 

男の子が、

「今日、ぼく、初めて逆上がりができたんだよ!」

と嬉しそうにあなたに言ってきたとします。さあ、どう返したら勇気づけになるのでしょう?

 

「よかったわね! すごいじゃない」

こんな言葉が浮かぶかもしれません。大好きなお母さんにそんなふうに言われたら、男の子はきっと嬉しいでしょう。

ただ、勇気づけという視点から言うと、ちょっと惜しいところです。理想的には、

「ずいぶん嬉しそうね。何か工夫したの?」

「ヤッター! っていう顔をしているわね。今はどんな気分?」

こんな返答がいいでしょう。

「よかったわね! すごいじゃない」と言うのと、何が違うかわかりますか?

じつは、「すごい」という言い方には、評価が入ってしまっています。「できたからすごい」というように、結果に焦点を合わせている。つまり「すごい」は、褒めるときに使う言葉なのです。

そうすると、その子がもし、

「クラスでぼくだけ逆上がりができないんだ」

と言ったようなときに、かけてあげる言葉がなくなってしまいます。

でも、勇気づけの言葉がけならば、

「がっかりしているみたいね。何か工夫できそうなことある?」

「元気がないね。どんな気持ちでいるの?」

と、こんなふうに同じように返してあげることができるのです。 これはつまり、「うまくいったあなたも、うまくいかなかったあなたも、同じように受け止めるよ」というメッセージです。そう、勇気づけとは、「うまくいっても、いかなくても、自分は自分でいいんだ」という気持ちを持てるようにするかかわり方なのです。

 

また、勇気づけの言葉は、特に何もないときでも、かけることができます。

普通はあえてとりあげたりしないようなことこそ、勇気づけの言葉が生きてきます。

たとえば、友達といつもと同じように仲良く遊んでいるのを見たあとに、

「楽しそうに遊んでいたわね」

ごはんを食べているときに、

「美味しそうに食べるわね」

といった具合です。

 

子育てをしているときには、自分の子の発達具合にも神経質になりがちです。ほかの子に比べて動作が遅いのではないか、言葉が少ないのではないかなど、どうしても気になってしまうことでしょう。

何か褒めてあげようとすると、つい比較検討のなかでわが子のよいところを探そうとしてしまいがちです。そして、「なかなか褒めるところが見つからない」というように思ってしまうことがあるのです。

勇気づけの言葉は、相対評価ではなく、絶対評価です。その子だけを見て、言葉をかけてあげることができるのです。

そのためには、(お母さんが思うところの)よい行いをしたり、よい結果を出したりしたときだけでなく、どんなときにも、勇気づけの言葉がけをしてあげることが大切です。

 

 


 

【本書のご紹介】

 

男の子の将来が決まる! 10歳までの「言葉がけ」

 

『男の子の将来が決まる! 10歳までの「言葉がけ」』

「アドラー心理学」の理論を「NLP」のテクニックで実践! "自分らしく人生を切り開いていける男の子"の育て方を、紹介します。


【著者紹介】
朝妻秀子(あさづま ひでこ)
1959年東京都生まれ。大妻女子大学短期大学部卒業。メーカー勤務後、結婚を機に退職。専業主婦として家事、育児に専念するも、子育ての悩みがきっかけで38歳にして心理学を学び始める。2007年に独立し、株式会社東京・ビジネス・ラボラトリーを設立。心理カウンセリング、心理カウンセラー育成、心理学セミナーなどを行う。自らの子育て経験と、年間1000時間以上の臨床実績に裏づけられたカウンセリングは、リピート率99%。多くの親子、家庭を問題解決へと導いてきた。