我慢したり、無理したり、遠慮したりすると、「自分の軸」が揺らいできます。自分にうそをつかず、自由に生きるためにやるべきこととは?

 

女性

 

(1)主体性をもつ

 

自分らしくいるためには、主体性が必要。物事を「自分が選んでいる」という自覚です。たとえば、何かのイベントで、「あなたも手伝って」と言われたとしましょう。本当は忙しいけれど、引き受けることにした場合には、「やらされた」と思うのではなく、「忙しいけど、みんなの役に立ちたいから、私が引き受けた」とか、「自分の成長につながるから、今回はやってみよう」と認識するということです。

もし、無理をしている感覚があるのなら、きっぱりと断る勇気も必要です。自分が選んできたという自覚が、自分への信頼感を育み、人生全体の充実感につながるのです。

 

(2)自分の個性を受け入れる

 

「今の自分を変えたい」と思い、理想にこだわるあまり、本来の自分を見失ってしまうことも。私の場合は、興味のあるジャンルが偏っており、個人主義的で、大人数でわいわいするのは苦手です。そんな自分を変えようと試みた時期もありましたが、それよりも、「今の私はこういうところがあるんだな」と受け入れてみようと発想を転換しました。

すると、変える必要がないことに気づいたのです。自分の本来の性質、タイプを変えることよりも、それを理解したうえで、どう行動すれば自分らしくいられるか、に思考が向くようになりました。

 

(3)自分の感情を否定しない

 

かつての私は、ポジティブな感情は良くて、ネガティブな感情は良くないと捉えていました。職場に嫌だなと感じる人がいても、「あの人のことを嫌だと思ってはいけない」と思っていたのです。しかし、瞬間的に湧き上がってくる感情はコントロールすることができません。それに良いも悪いもないのです。「今はそう感じるんだな」と受け入れてあげて、そのうえで、どう行動するかを選んでいけばいいのです。

先程の例ですと、「あの人は嫌だなと思うけど、他の人と同じように接しよう」とすることもできますよね。そうすれば、どんな感情が湧き上がってきても、その後の行動を自由に選択していけるようになります。

 

(4)自分が大切だと思うことに集中する

 

大切だと思うことに集中しましょう。たとえば、苦手な人との付き合いをなんとなく続けてしまったり、周りに振り回されたりしてしまう人は、「自分がどうしたいのか」「何が大切なのか」という視点が弱い傾向にあります。今後も付き合いたいような人ではないのなら、どんな人たちと付き合いたいかを考え、理想の人間関係を望んでみましょう。 考え方の癖は、トレーニングをすれば変えることができます。いつも「自分はどうしたいのか?」を問いかける癖を持つといいでしょう。

 

罪悪感を軽減するために

 

罪悪感は、やってしまったことへの罪の意識と、やるべきことをやっていない自分への罪の意識と、大きくわけて二つありますが、そのうち、「やっていない」罪の意識のほうが強烈だといわれています。

「好き」を追求して、あんなことやこんなことをやってみたいと思い描いているのに、周りの人を気にして自分を抑え、失敗が怖くて前に進めないでいると、自分の魅力が外に出てこられなくなります。やるべきことをやっていない自分への罪悪感は、やりきるまでなくなることはありません。

また、周りの人よりも恵まれていることに罪悪感を持ってしまい、幸せを受け取ることが難しくなってしまうケースもあります。たとえば、自分ばかり目上の人からかわいがられていて、念願の仕事のオファーが来たけれど、同期にはオファーがなかった場合。また、今の恋人と結婚を考えているけれど、実家の母は父と不仲なうえに親しい友人がおらず、「あなただけが私の話を聞いてくれる」などと言われている場合、自分だけが目の前の幸せを手にしていいのだろうかと、申し訳ない気持ちが生じることがあります。

実は「好き」を追求し、自分らしく幸せになることは、私たちにとって、とても怖いことなのです。でも、罪悪感に負けてしまうと、自分だけではなく周りも幸せでいることが難しくなります。自分にチャンスが来ているのなら、「まず私が先に行く」つもりで、チャンスを受けとりましょう。怖さよりも意欲が勝ったとき、罪悪感は小さくなっていきます。

未知の世界は、とても怖いものですが、自分の可能性はどのくらいあるんだろうと、怖さよりも「楽しさ」を選んで進んでいきましょう。そうすれば、どんな展開になっても、あるがままを味わうことができるのではないでしょうか。

 

【著者紹介】

高見 綾(たかみ あや)

心理カウンセラー。大学卒業後、民間企業の経理・財務業務に従事するが、自身の悩みを解決するためにカウンセリング・心理学にかかわるようになる。著書に『ゆずらない力』(すばる舎)がある。

 

『PHPスペシャル』10月号より

 

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本記事は、PHPスペシャル2017年10月号特集「毎日を『好き』で満たそう!」より、一部を抜粋編集したものです。