『1週間で8割捨てる技術』(KADOKAWA)の著者・筆子さんが直伝!「8割捨て」を提唱している筆子さんに、「捨てる」と「お金」の深~い関係性について聞いてみました。

 

女性

 

WHO is 筆子?

 

私はカナダに暮らしながら、持たない暮らしを心がけている58歳の主婦です。27歳のとき、不用品を捨て始め、リバウンドを体験しつつも、現在はミニマルな暮らしをしています。

不用品を捨てるといいことがたくさんありますが、お金が貯まるのは見逃せないメリットです。その関係性と実際の捨て方をご紹介します。

 

捨てると 貯まるワケ

 

なぜ、いらない物を捨てるとお金が貯まるのか? 3つ理由があります。

 

【1】物が減れば小さな生活スペースですみ、住宅費が減るから。

我が家は寝室が3つある一軒家から、その半分以下のスペースに引っ越し、光熱費と家賃合わせて25パーセント減らすことができました。持ち家の方でも、ダウンサイズすれば固定資産税や光熱費、管理費を節約できます。

 

【2】物の管理に使っていたお金、時間、体力、気力を別のことに使えるようになるから。

浮いた時間を自炊など一手間かかる家事に割り振れば、外食費などの生活費が減ります。あいた時間をパートなど副収入を得る時間にあてれば、貯金もできます。

 

【3】何でもお金で解決しようとする思考から解放されるから。

大量消費社会に生きている私たちは、幸せになるためにお金を使う癖がついています。しかし不用品を捨てていくうちに、本当の幸せや満足感は物を買うことでは得られないと気づくのです。

 

捨てられない人でも「8割」捨てられるヒミツ

 

「8割なんて私にはムリ......」という人でも、ある事実を知れば、捨てられる人に変わります。

 

【ヒミツ1】じつは......

ほとんどの物は、"ただなんとなく"所有しているだけ

たくさんの物を捨ててきた結果、自分の所有物の8割は必要ないものだった、と考えるに至りました。もちろん持っていた物と捨てた物の割合を計算したわけではありません。体感では8割以上捨てています。

8割という数字は「パレートの法則」からとりました。これはイタリアの経済学者が提唱した理論がもとになっています。「あるできごとの結果の8割は全体の2割の要因のせいで起こる」という経験論で、ビジネスシーンでよく使われている考え方です。

この法則から、自分にとって本当に必要なものは手持ちの2割ではないかと考えました。ほとんどの物は"ただなんとなく"所有しているだけなのです。

 

【ヒミツ2】じつは......

「捨てられない」のは"思い込み"にすぎない

「私は物を捨てられない」というのは思い込みにすぎません。これまで物を捨てる習慣がなかっただけなので、やってみれば難しくありません。

多くの人は、使わないものも捨てずに手元に残します。使用済みのものは捨てた方がいいという発想がないだけなのです。

まずは、誰でも簡単に捨てられる物から捨て始め、捨てる経験値を高めていくといいでしょう。明らかなゴミ、期限切れの食品や薬、保証書、無料サンプルなどついでにもらった粗品、空き箱やレジ袋など本体を運搬するのに使って役目を終えた物、壊れていて使い物にならない物、ダブっているものは捨てやすいです。

 

【ヒミツ3】じつは......

「捨てても後悔しない」と決めてしまえば後悔しない

まず、自発的に捨てることが大切です。家族にうるさく言われるから、なんて理由で始めると後悔しがちです。なぜものを捨てることが今の自分の暮らしに必要なのか、その理由を納得しておくべきです。

「捨てると後悔しそう」と恐れながら捨てても、後悔しそうです。人は、自分が探し求めているものを見つけるからです。

後悔とは、「過去のある時点で違った選択をしていたら、今の生活はもっとよくなっていただろう」と自分が判断すること。自分自身の判断ですから、たとえ捨てたものが必要になったと一瞬思っても、創意工夫して後悔しないほうを選べばいいのです。

 

「8割捨て」のステップ 1 ビジョンを描く

 

「捨ててこうなりたい」という目的意識を持つ!

 

なぜ自分は不用品を大々的に捨てるのか、目的を明確にします。これまでろくに物を捨てたことがない人が捨てようとするとき、さまざまな言い訳を考えて結局捨てられません。現状維持のほうが楽なので、捨てないほうにズルズルと戻ってしまうのです。

「捨ててこうなりたい」という自分なりのビジョンがあれば、いつもの自分に引っ張られることはありません。目的は何でもいいです。「少しでも掃除をラクにしたい」「近々家のリフォームを考えているから」「探し物を減らしたい」など、借り物ではない、自分なりの目的を考えて開始します。

「不用品を8割捨てるとお金が貯まるらしい」とか「ミニマリストになるのがはやってるし」といったあいまいな理由で始めると挫折します。

目的を決めたら、「私なら必ずできる!」とご自身を信じてください。「どうせ捨てられやしない」と思いながら捨てていると、思い切って捨てることができません。

 

「8割捨て」のステップ 2 ガラクタ退散

 

「プライムゾーン」から 捨て始める!

 

プライムゾーンとは特に物を溜め込んでいる場所のことです。原因の2割が8割の現象を引き起こしているというパレートの法則を、家のガラクタにあてはめれば、2割の場所に、不用品の8割分が溜まっていると考えられます。

プライムゾーンを片付けてしまえば、問題の大部分を解決できるのです。不用品であふれている場所なので捨てやすい面もあります。

プライムゾーンは人によって違いますが、一般的な日本の主婦は、洋服を収納しているクローゼットやタンス、食器や調理ツールを溜め込んでいる食器棚、靴をしまっている下駄箱、書類を入れている引き出し、化粧品の試供品やボディケア製品であふれている洗面所などから始めるといいでしょう。

まず自分がどこに物を詰め込んでいるのか、考えてみてください。思いつかない場合は、家中の収納スペースの写真を撮ってみましょう。見て見ぬふりをしていた現実に気づけます。

 

「8割捨て」のステップ 3 熱くなりすぎない

 

タイマーで「15分捨て」に挑戦する!

 

捨てる場所や物が決まったら、タイマーを15分にセットし、その時間、集中して捨てます。

タイマーを使うのは、捨てる作業を始めやすくするためです。時間がない人でも15分なら取れるでしょう。多くの人は、週末や休暇などに長い時間を取って一気に捨てるべきだと考えています。そして「時間があるときに」「休みのときに」と捨てることを先延ばしにします。けれども、一気に片付けようとしないほうが、長い目で見ると、結局は片付きます。

時間を区切ってやると、たった15分で、思ったより捨てられることに気づくもの。15分捨てたら少し休憩し、また15分捨てます。

たとえ時間があっても、捨てるのは1日1時間半~2時間、15分を5~8セッションぐらいにとどめたほうがいいです。あまりに長い時間捨てていると、脳が疲れて、うまく決断できなくなっていきます。タイマーを使うと、やりすぎを防ぐこともできます。

 

「8割捨て」のステップ 4 決断する

 

「迷ったら捨てる」と心得る!

 

捨てる作業とは、それぞれの物を捨てるか、捨てないかの2つのうち、どちらかに振り分けることです。時にはどちらにしようか決めかねるかもしれません。この場合、迷ったら捨てる、と最初から決めておくと作業がシンプルになります。

迷った物を捨てないでおくと、結局また後になって、「捨てる・捨てない」を考えることになります。どんなに迷っても決断するのはその一瞬。決める作業は1度にしておいたほうがいいでしょう。

何かを見て、「もうこれは捨てたほうがいいかもしれない」と思うとき、すでに心の中では、「捨てるべき物」「邪魔な物」という判定がくだっているのではないでしょうか?本当に大事な物や、毎日便利に使っている物は、最初から、捨てる物候補にはなり得ないのですから。

「いらない物」だと薄々わかってはいても、人はなかなか捨てません。いったん手に入れた物は失いたくないと思うのが人の常だからです。

 

【著者紹介】

筆子(五十路超え主婦ミニマリスト)

カナダ在住。ブログ「筆子ジャーナル」主宰。持たない暮らしや節約に励む日々のこと、海外ミニマリストに関する情報などをほぼ毎日発信し、月間250万PVを誇る人気ブログとなる。著書に『1週間で8割捨てる技術』『それって、必要?』(以上、KADOKAWA)がある。

 

 


 

くらしラク~る「PHPくらしラク~る」は主婦が何気ない毎日をラクに楽しく過ごせるように応援する生活情報。 2017年12月号の特集は<お金が貯まる 8割捨て>です。

 

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