「何を食べるか」よりも「何と食べるか」に注意しましょう!

 

子ども

 

その2つは「ケンカ」します!

 

「鉄分をとりたいからホウレン草を食べる」「牛乳でカルシウムを、果物でビタミンCをとる」というように食べ物に含まれる栄養素をもとに「何を食べるか」を決めている人もいらっしゃるでしょう。もちろん、それは間違いではありません。

しかし、落とし穴があります。それは「何と食べるか」によって食べ物に含まれる栄養の効果が変わる、という点です。これを間違えるとせっかくとった食べ物の栄養素をムダにするといった残念な結果になってしまいます。

是非とも「正しい食べ合わせ」を学んで健康に役立ててください。

 

NG食べ合わせ

 

【1】玄米+野菜→血管、筋肉の老化を招く!

「玄米菜食」をされている方もいらっしゃると思いますが、玄米と野菜だけというのはオススメできません。なぜなら、玄米と野菜はどちらも食物繊維が多いので、食物繊維のとりすぎになってしまうのです。

食物繊維はカルシウムやマグネシウムといったミネラルを排出する作用があるので、とりすぎるとミネラルが不足してしまいます。

 

【2】ひじき+大豆→腸が弱っている人には逆効果!

「ひじき+大豆」の煮物は和食の定番ですが、じつはこれはNG食べ合わせ。大豆のフィチン酸がひじきのカルシウム吸収を妨げるというデメリットがあるのです。

また、大豆には緩下(緩やかに排便を促す)の働きをするサポニンが多量に含まれており、ひじきには食物繊維が多いため、腸が弱っている人の場合、刺激しすぎてしまうのです。

 

【3】大根+ニンジン→心も体もストレスに弱くなる!

ビタミンCはストレス解消と疲労回復の妙薬ですが、きわめて壊れやすいという欠点があります。

ビタミンCは、イチゴ、ミカン、レモン、ホウレン草、コマツナ、大根の葉、ピーマン、キャベツなどに多く含まれていますが、キュウリ、ニンジンと一緒にとってしまうと台無しになってしまいます。でも、心配いりません。例えば、大根とニンジンの組み合わせにたった1滴でも酢を加えれば、pHが変化してビタミンCは守られます。

 

【4】甘エビ+イクラ→集中力低下、疲れがとれない原因に!

ビタミンB1は、落花生、牛レバー、枝豆、豚肉、イクラ、スジコなどに多く含まれ、不足すると何となく疲れやすくなったり、気分がイライラしてしまいます。

しかし、体にとても大事なこのビタミンB1を破壊してしまう、アノイリナーゼという酵素があるのです。アノイリナーゼは、ワラビ、ゼンマイ、エビ、シジミ、カニなどに含まれています。アノイリナーゼは熱を加えればその効果も失われますが、お寿司やお刺身で食べる場合は要注意です。

 

【5】ニンジン+バター→ビタミンAの過剰摂取が不調を引き起こす!

ビタミンはとればとるほどいい、と考えていませんか? じつは、ビタミンは大きく分けて「脂溶性ビタミン(A・D・E・K)」と「水溶性ビタミン(B1、B2、B6、B12・C、葉酸、パントテン酸)」があるのですが、「脂溶性ビタミン」はとりすぎると害になることがあるのです。

なので、ビタミンAを豊富に含むバターとニンジンの組み合わせはNG。バターの脂肪分がニンジンのビタミンAの吸収を促進してしまうのです。

 

【6】枝豆+チーズ→イライラしたり、骨がもろくなる!

カルシウムは骨をつくること以外にも、イライラを防いだり、出血した血液を固めたりして体を守ってくれています。そんなカルシウムを豊富に含むチーズですが、枝豆の「フィチン酸」で台無しになってしまうのです。

だから、晩酌での枝豆+チーズの組み合わせはNG。同じ理由で「玄米+コンニャク」もダメです。玄米のフィチン酸がコンニャクのカルシウムの吸収を妨げるのです。

 

OK食べ合わせ

 

【1】とうふ+ワカメ→長生き、肥満を解消、認知症の予防♪(サポニン+ヨウ素)

とうふの原料である大豆にはサポニンという成分が大量に含まれており、動脈硬化を防ぎ、脂肪の吸収を抑制し、脂肪の分解を促進する、とまさに大活躍なのですが、じつは働きすぎて体内の「ヨウ素」を排出してしまうのです。

これを解消するのがヨウ素を多く含む海藻なのです。海藻は生でなくてOK。ワカメのみそ汁、酢の物、なんでもけっこうです。

 

【2】肉料理+果物→脂肪による胃もたれを防ぐ♪(タンパク質+クエン酸)

肉料理の消化を促進するという点で、果物にまさるものはありません。

例えば、ポークソテーにパイナップルを合わせれば、パイナップルの酵素ブロメラインが肉を分解するとともにクエン酸が胃壁を刺激し、胃液の分泌をさかんにするので、脂肪の多い豚肉もすみやかに消化されます。酢豚に入っているパイナップルにはちゃんと理由があるのです。

 

【3】ホウレン草+ゴマ→ホウレン草の唯一の欠点を、ゴマがカバー♪(カルシウム+シュウ酸)

ポパイの活力源、ホウレン草――。たしかに、ホウレン草は「野菜の王様」と呼ばれるにふさわしい栄養素を備えています。しかし、唯一の欠点はカルシウムと結びついて体内に結石をつくるシュウ酸が含まれていること。これを解消するのがゴマなのです。

じつは、結石がもっともできやすいのは、カルシウムとシュウ酸の割合が1対2のとき。そこで、カルシウムが豊富なゴマや牛乳でこの割合を変えて、シュウ酸を体の外に出してしまうのです。

 

【著者紹介】

白鳥早奈英(しらとり・さなえ)

心療カウンセラー、健康運動指導士。日本で初めて栄養学的な面から「食べ合わせ」を提唱。ベストセラーになった『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』(共著・高橋書店)ほか著書多数。

 

『からだスマイル(PHPくらしラク~る増刊)』 3月号より

 

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本記事は、からだスマイル(PHPくらしラク~る増刊)3月号特集「栄養が9割減るざんねんな食べ方」より、一部を抜粋編集したものです。