日ごろから歯や歯肉の様子をこまめにチェックし、お口の健康を守りましょう!

 

歯ブラシ

 

まずは鏡で歯と歯肉の状態を見てみよう

 

静かに、知らない間に進行して、「菌血症」まで引き起こす歯周病は、いかに軽度の段階で食い止めるかが大事になってきます。それには自分の口の中の状態に早く気づくこと、できれば歯肉炎の段階で気づけることがポイントです。

普段生活をしていると、自分の口の中の状態をじっくりと見ることはあまりありません。歯磨きのときに鏡に向かっていたとしても、口をゆすぎ終わって最後にニッと口を開いて、前歯のあたりだけチェックするのがせいぜいでしょう。

ですが、この機会に一度、ご自分の口の中の状態をよく観察してみてください。頻繁な出血があったり、口の中に粘つきを感じたり、膿が出たりしてから気づくのでは、本当を言うと遅いのです。歯周病は自覚症状が出にくい病気ということもあり、気づくには日頃から歯の状態や歯肉の様子をこまめにチェックしておくことがとても大切です。

前歯の部分だけでなく、奥歯のほうまで見えるように口を大きく開けて、こまめに鏡でチェックする習慣をつけておくと、少しの異変や状態の違いに気づけるようになります。

歯磨きが終わったら口の中全体をチェックする。このように一連の流れとして定着させてしまうとよいでしょう。

 

すぐにできる異変チェック

 

歯や歯肉が健康なのか、歯周病の兆候があるのかを知る簡単なチェック方法もあります。次の3点を意識して口の中の健康状態を確認してみてください。

 

【1】歯と歯肉のかたちをチェック

歯周病がない健康な状態のとき、歯の根元の歯肉は丸くカーブを描き、歯と歯の間の歯肉は引き締まったシャープな三角形を形成し、歯面のかたちが「U」の字をしています。

歯肉炎になると、歯と歯の間の歯肉が赤くブヨブヨとした感じに腫れてくるため、歯面のかたちが「V」の字に見えます。

きれいな「U」の字だった歯の面が「V」の字に変わったら、歯肉炎になっているサインです。

 

【2】歯肉の色をチェック

メラニン色素の量によって個々の違いはありますが、基本的に病気のない歯肉は健康的なピンク色をしています。歯との境目の部分が赤や赤紫色になっていたら歯肉炎です。

また、鏡を見ながら上下の唇をそっとめくってみて、唇の裏側と歯肉の色を比べてみてください。唇の裏側よりも、歯肉のほうが一段薄い色をしていたら問題ありません。唇の色と同じくらい、あるいは色が濃くなっているようなら要注意です。

 

【3】息を吐いてにおいをチェック

午後の時間帯に、鼻と口を両手で覆ってハアッと息を吐き、そのときのにおいをチェックしてみます。

口の中が健康であれば、乳酸の甘酸っぱいようなにおいがします。反対に、「臭い」と感じるにおいがしていたら歯周病菌が繁殖しています。

 

歯周病チェックリスト

 

歯周病かどうかをチェックするためのリストです。この項目のうち、ひとつでも当てはまったら歯周病が始まっている可能性があります。

 

□歯肉に赤く腫れた部分がある

□口臭がなんとなく気になる

□歯肉がやせてきたように感じる

□歯と歯の間にものが詰まりやすい

□歯磨きのあと、歯ブラシに血がついたり、ゆすいだ水に血が混じることがある

□歯と歯の間の歯肉が赤くブヨブヨしていて、鋭角的な三角形ではない

□ときどき歯が浮いたような感じがする

□指で触ってみて、少しぐらつく歯がある

□歯肉から膿が出たことがある

 

【判定】

0個...歯も歯肉も健康!

1~2個...歯周病の可能性あり。念のため歯科医院で確認を

3個以上...軽度または中等度歯周炎になっているおそれ

 

 


 

【本書のご紹介】

 

女性の口臭・歯周病はこうして防ぐ!

 

『女性の口臭・歯周病はこうして防ぐ!』

著者:花田信弘

女性は更年期症状による抵抗力の低下、骨量の減少などで歯周病の悪化を招くリスクが高くなります。女性にこそ知ってほしい口臭・歯周病をわかりやすく解説しています。

【著者紹介】 花田信弘(はなだ・のぶひろ)

鶴見大学歯学部探索歯学講座教授。九州歯科大学歯学部卒業後、同大学院修了(口腔衛生学専攻)。米国ノースウェスタン大学博士研究員、九州歯科大学講師、岩手医師大学助教授、国立感染症研究所部長、九州大学教授(厚生労働省併任)、国立保健医療科学院部長を経て、2008年から現職。健康日本21計画策定委員会委員、新健康フロンティア戦略賢人会議専門分科学委員(内閣府)、NEDO評価委員を務める。著書に『歯周病が寿命を縮める』(法研)、『白米が健康寿命を縮める』(光文社新書)ほか多数。