寂しい、恥ずかしい、不安など、「一人ぼっち」のネガティブなイメージを払拭する方法はあるのでしょうか。

 

女性

 

「このまま一生、一人ぼっちだったらどうしよう」

 

「このままずっと一人きりで生きていくことになったらどうしよう」と不安に思う人には、「想像力が豊か」な人が多いように感じます。想像力が豊かだと、実際に会っていない人とも会話ができたりします。想像で事足りるので、人を必要としなくなってしまうんです。なぜなら、実際に他の人と一緒にいると、この大切にしている想像の世界を壊されるかもしれないからです。そのため、無意識に人を避けるようになってしまいます。

想像力が豊かであればあるほど、想像力の副産物である「恐怖」も膨らんでいきます。その恐怖が「孤独」と結びついて、不安になってしまうのです。

この場合は、「孤独は豊かな想像力の副産物」と思ってみると、気にならなくなっていきます。自分を豊かにしてくれる想像力を大切にしましょう。

 

「誰でもいいから一緒にいたい」は錯覚

 

一人でいることに不安を感じすぎると、「誰でもいいから一緒にいたい」と投げやりになり、あまり気の合わない人とも一緒にいてしまいます。そして、いつのまにか「あの人と縁が切れたら、耐えられない」という不安が大きくなります。

この孤独は、依存症的な孤独です。「苦痛」を与えられたときに、人の脳内で「苦痛を麻痺させなきゃ!」というホルモンが分泌されます。それを繰り返しているうちに、このホルモンを欲しいがために、「この人から離れられないかも!」という錯覚が起きてしまいます。「そんなことない、あの人が優しいからで、依存ではない」と思ってしまうのも、このホルモンのせいだったりします。苦痛を与えられているときはホルモンが出て感覚が麻痺してしまうので、「この人は優しい」なんて思うのです。

2週間くらい、「この人と離れるのが不安だ」と思っている人からいったん離れてみてください。

すると、ホルモンが切れた状態の「耐えられない!」という感覚が簡単に消えて、「あの人との関係は苦痛だったのかも!」「あの孤独ってホルモンのせいだったんだ!」と気づくことができます。

 

孤独を感じるパターンを知れば怖くない

 

心理カウンセラーとして日々、孤独を抱えた多くの人と接していると、「孤独って人によって本当に違うんだな」ということが見えてきます。「孤独」と一つの言葉で表現しますが、体質と同じように、人によって感じ方も対処の仕方も全然違うんだな、ということがわかってきます。

テレビで、人がおいしそうなものを食べているシーンを見てしまうと、食欲を刺激されて余計なものを食べてしまうことはありませんか? 自分の体に合っていないものまで「食べてみたい!」と食べて後悔するということを、私はよく繰り返しています。

孤独も同じように、人によって、そのときどきによって、「一人がいい」となったり、「人と一緒に助け合いたい」となったりして、対処の仕方がまったく違います。それなのに、テレビや雑誌などに刺激されて、「一人でいてはいけないのでは?」とか、「人に近寄りすぎてはダメなのでは?」と不安にさせられて、自分に合っていないことをして、回り道をしてしまいます。

そんなときはちょっと立ち止まって、孤独と向き合ってみませんか? 「私はどんなタイプなんだろう?」と自分に合った対処法を実践してみると、孤独が私たちを一つの方向にちゃんと導いてくれます。幸せの道へと。

 

『PHPスペシャル』3月号より

 

【著者紹介】

大嶋信頼(おおしま・のぶより)

心理カウンセラー。カウンセリング歴24年で、7万件以上の臨床経験を持つ。『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)、『小さなことで感情をゆさぶられるあなたへ』(PHP研究所)など著書多数。

 

スペシャル

 

本記事は、PHPスペシャル2018年3月号特集【「ひとり」を楽しもう!】より、一部を抜粋編集したものです。