夏は新陳代謝が活発な季節。家も、ものを入れ替えてすっきりさせましょう!

 

 

ものを活かす暮らしで好循環する人生に!

 

ものは生活を便利にしてくれますが、過剰にためこむと生活が不便になってしまいます。収納スペースがぎゅうぎゅう詰めで探しものを見つけにくいとか、大切な洋服がしわになってしまうなどは、ものをためこんでいることが原因なのです!

ためこんだものを放置すれば、どんどん積み重なって手のつけられない状況になるでしょう。すると心や体にも悪影響が出てきてしまいます。

こうした状況をすっきり解決するのが、「断捨離」です。

 

断捨離とは、部屋にある不要なものを手放し、ものの新陳代謝を促すことをいいます。多くの人は、無意識にものをためこんでいるので、目に見えるものを捨てたり、収納に押し込めたりしても、根本的解決にはなりません。

断捨離を行ない、ものの要不要を判断していくうちに、家にあるものがきちんと活かせるようになり、日々の暮らしも人生も好循環していくでしょう。

断捨離は一度行なったら終わりではなく、家に不要なものを持ちこまない、時間がたったらものを見直す、といったことを続ける必要があります。

 

【今さら聞けない「断捨離®」とは?】

なだれこむものを「断」つ行動 × 不要なものを「捨」てる行動

= ものへの執着から「離」れている状態

※「断捨離」はやましたひでこの登録商標です

 

夏は断捨離におすすめの季節

 気温が上がる今の時期は、家をきれいにするのに最適です!

 

断捨離を行なうのは、一年のあいだでも、この夏の時期がとくにぴったり!その理由は3つあります。

 

【1】掃除に適している

夏は気温の上昇により、住まいについた汚れが浮きやすくなるので、拭き掃除がラクに。また窓を開けての換気や、水を使うことも苦にならない時期のため、掃除するのに最適です。

掃除をする前に、床や棚が散らかっていると片づけに手間がかかりますが、あらかじめ断捨離しておけば、掃除もスムーズにできます。

 

【2】服を処分しやすい

コートやセーターなど高価でかさばる冬服と比べて、夏服は比較的手頃でボリュームも小さいため、手放すのに抵抗が少ないでしょう。

 

【3】新陳代謝の季節

汗をかくのでひんぱんにシャワーを浴びたり、服を着替えて洗濯をする季節。部屋も体や服と同じく、新陳代謝を意識してすっきりさせたいですね。

寒さで体が縮こまっている冬よりも、元気に動ける夏だからこそ、思い切って断捨離してみませんか?

 

教えて、やました先生!どうしたら断捨離できますか?

 

やましたひでこ先生が疑問にズバリ回答。断捨離を実行するために、ぜひ参考にしてください。

 

【Q1】収納場所がものであふれ、どこから手をつけていいかわかりません!

【A1】ものの8割は「忘却グッズ」か「執着グッズ」。まずは現状認識を!

 

多くの家庭にいえることですが、部屋にたまっているものの8割は、すでにあることを忘れていた「忘却グッズ」か、もったいなくて捨てられないなどの「執着グッズ」です。これに対して実際に使っているものはたったの2割程度。

ですからまず、収納場所の中のものを全部出して、一つひとつの要不要をチェックしましょう。不要なものを手放すと、棚や引き出し自体がいらなくなることも少なくありません。

要不要を判断するときに、もし、そのものがあることを忘れていたならば、なくても生活はできるはず。これらをとっておくと、ものはどんどんたまり、やがて堆積して手がつけられなくなってしまいます。

 

【Q2】ものを捨てすぎて、部屋が寂しい感じになるのに抵抗があります。

【A2】居心地のよい部屋をつくるのが断捨離。必要なものは残す。最小限ではなく「最適量」を心がけましょう。

 

断捨離を「ものを極限まで減らすこと」と誤解されているかもしれませんが、断捨離の目的はものを減らすことではなく、部屋の居心地をよくすること。

ものは持ちすぎると生活が滞りますが、少なすぎても部屋が殺風景になったり、生活に不便が出てきたりします。

後に紹介する「要・適・快」の基準と照らし合わせながら、自分がいると思うものは残し、いらないと思うものは手放すことで、自分にとって過ごしやすい部屋になるはずです。

なお、自分の必要とするものの量は、住まいの範囲を、家だけでなく、住んでいる街や自分を取り巻くネットワーク全体まで広げると、おのずと減ります。たとえば日用品は、足りなくなったらスーパーや通販で買えますし、本は図書館で借りることができると考えれば、家にためこまずに済みます。

 

【Q3】片づけが苦手で断捨離する自信がありません。やる気を出すには?

【A3】片づけは目的ではなく手段です。どんな空間でどう暮らしたいか、理想の姿を考えましょう。

 

「片づけをしなきゃ」と義務のように感じるより、「部屋という空間をどうしたいか」をイメージするといいでしょう。

ただし、ものが堆積した状況では、イメージもわきにくいため、明らかな不要物は減らしておくことが前提です。

やる気を高めるには、断捨離のベースにある「部屋は呼吸空間であってこそ」という考えも役立ちます。

息は吐かないと新鮮な空気が入ってきませんが、部屋も、ものを手放さないといい気は入ってきません。また、ものがいっぱいだと自然と呼吸もしづらくなってしまうものです。空間全体のゆとりを考え「呼吸空間」にする意識を持ちましょう。

まずは引き出しなどの小さな空間で断捨離の練習をすると、短時間で呼吸空間にでき、自信がつきます。

その積み重ねで部屋全体をすっきりできるはず。

 

【Q4】まだ使えそうなものや記念品を捨てるのはもったいないのでは?

【A4】新陳代謝を意識し、今という「時間軸」で断と捨を繰り返しましょう。

 

実際に使っていなくても「まだ使えるもの」や「これから使うかもしれないもの」は、過去や未来への執着。もったいないと言いつつも、大切にしていないのでは?こうしたものをとっておくと、今の自分に必要なものを阻害し、部屋の代謝が悪くなってしまいます。

部屋に以下のようなものがないか、チェックしましょう。

・過去に執着しているもの...気に入らないいただきもの、見返すことのない写真、高かったからとってある洋服など。

・未来に執着しているもの...収納しきれないほどの洗剤のストックや「いつか使うかもしれない」ととってあるおしゃれ着、化粧品など。

こうした、今の「時間軸」から外れるものは手放して、自分を大切にしましょう。

また、時間の経過で必要なものは変わります。時々見直して取捨選択を。

 

捨てる or 残すを決めるキーワード「要・適・快」

 

今の自分にとって重要なものを絞りこんでから、さらにふるいにかけるためにぜひしたいのが「要・適・快」の確認。繰り返すうちに、ものに対する自分軸がはっきりしてきます。

 

要...生活に必要であるもの

(×なくても何とかなる便利グッズ ×使っていない季節商品)

 

適...自分に適しているもの

(×今のセンスに合わない化粧品 ×見られたくないような古い部屋着)

 

快...使っていて快適なもの

(×サイズが合っていない靴 ×使い勝手が悪い家電)

 

ためこんだものは、部屋の排泄物です。

自分の体は魂や心の入れ物で、服は自分の体の入れ物、そして部屋は服を着た自分の入れ物。部屋は、こうした入れ子のような構造になっているのです。

自分の体はお風呂で、洋服は洗濯でこまめにきれいにするのに、自分の入れ物である部屋にものが詰まっていたら、自分も不快になって当然ですよね。

私たちの体は、不要なものを排泄しなければ、どんどん不健康になります。部屋も同じで、入ってくるものを意図的に「出す」ようにして、不要なものをためないようにしましょう。

 


 

『PHPくらしラク~る』 7月号より

 

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本記事は、PHPくらしラク~る2018年7月号特集「夏こそ! 断捨離」より、一部を抜粋編集したものです。

 

【著者紹介】

やましたひでこ(クラター・コンサルタント、一般財団法人「断捨離®」代表)

学生時代に出合ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離Ⓡ」を日常生活の「片づけ」に落とし込み、誰もが実践可能な自己探訪メソッドを構築。近著『人生を変える断捨離』(ダイヤモンド社)など著書多数。