常識だと思っていた掃除法は、じつは大切な時間とお金をムダにしていたかもしれません。

 

キッチン

 

ちょこっと掃除で、ピカピカをキープ

 

キッチンの油汚れは冷えると固まり、放置することでどんどん頑固な汚れになっていきます。この油汚れは熱に弱いという特徴があります。ですから、汚れがついたそのときに拭き取ることで、スルッと落とせます。また、排水口のヌルヌル汚れは、雑菌の増殖や悪臭の原因になります。

重要なのは汚れの正体を把握し、汚れをためないこと。調理後にコンロ周りの汚れを軽く拭き取り、シンク・排水口の汚れをサッと落とします。

こうした"ちょこっと掃除"で、頑固なベタベタ・ヌルヌル汚れはつかなくなるはず。清潔なキッチンの維持にとても大きな効果があります。

 

やりがちなダメダメ掃除10

 

正しい方法を知って、ベタベタ&ヌルヌルを撃退しよう!

 

【1】週末掃除

"平日は忙しいから、掃除は週末にまとめてやる"というのは間違い。調理後にさっとひと拭きする習慣が、時短掃除につながります。

「毎日、調理後」にさっとひと拭き!

 

【2】年末掃除

"年末に大掃除をする"のはNG。キッチンの大掃除は冬ではなく夏に行なうのが最も適しています。温度や湿度の高い暑い時期に行なえば、特別な洗剤を用意しなくても、ベタベタ汚れがラクに落とせます。

キッチンの油汚れは「夏に落とす」のがベスト!

 

【3】排水口はゴミ受けの掃除で終了

排水口のゴミ処理をする際は、ゴミ受けだけでなく、排水口やゴミ受け下にあるお椀形のトラップまできれいにしましょう。排水口のヌルヌルには、雑菌やカビが繁殖しやすく、悪臭の原因にもなります。古歯ブラシなどを利用すると、細かい部分まで汚れが掃除できます。水をかけ流しながら、ヌルヌル汚れを落としましょう。

ゴミ受け下のトラップまで掃除する!

 

【4】スポンジに泡をつけたまま置いておく

除菌表示のない台所用洗剤で泡立てたスポンジをそのまま放置すると雑菌が繁殖します。スポンジは2個用意し、交互に使うのがベスト。使用した後はよく水ですすいで絞り、乾燥させます。食器洗いの際は、常に乾いたスポンジを使うようにしましょう。

スポンジは"2個使用"で清潔に!

 

【5】コンロのレンジガードで油汚れを防ぐ

油汚れをカバーするために使われるレンジガードですが、使用することで壁回りの掃除が行き届かなくなるばかりでなく、レンジガードが壁にくっつき、跡が残るケースもあります。コンロ回りはカバーするのではなく、調理後にアルカリ性の洗剤液でサッとひと拭きする習慣をつけましょう。

レンジガードは油汚れの温床なので使用しない!

 

【6】コンロやグリルの油汚れはまとめて一気にとる

時間がたつほど油汚れは固まって落ちにくくなります。コンロに飛び散った油汚れは、調理後すぐに拭き取りましょう。水拭きするだけで簡単に落とせるはずです。汚れが落ちにくい場合は、アルカリ性の洗剤液で軽くこすれば、きれいになります。ポイントは、汚れをためないことです。

調理後すぐに拭き取れば手間いらず!

 

【7】換気扇の汚れは半日つけ置きする

重要なのは、つけ置きの時間ではなく、つけ置き液の温度。30度前後の温度があると、汚れが落ちやすくなります。アルカリ性の洗剤を入れた温かいつけ置き液に、1時間ほど換気扇をつけ置きします。お湯が冷めると浮いた汚れが再付着するため、冷める前に残った汚れをスポンジ等できれいに落とし、すすぎましょう。

【Point】夏であれば、大きめの桶にゴミ袋を広げ、その中に水をため、アルカリ性の洗剤を入れる。日の当たる場所に約30分間置くことで、温かいつけ置き液ができる。

決め手はつけ置き液の温度。お湯が冷める前に汚れを落とす!

 

【8】油が飛ぶコンロ周りだけ掃除している

油汚れはコンロを中心に半径2mの範囲で飛び散っています。見落としがちですが、天井にもこびりついています。年に1回はT型モップを使って汚れを落としましょう。軽い汚れであれば、水拭きで十分です。汚れが目立つときは、アルカリ性の洗剤液をモップにスプレーし、天井の汚れを落としましょう。

天井にも油は飛ぶ。年に1回はモップで汚れを落とす!

 

【9】キッチンの窓に窓ガラス用洗剤を吹きかける

キッチンの窓ガラスには、油が飛び散っていることが多く、この場合、普通の窓ガラス用の洗剤では汚れが落ちにくいです。台所用洗剤やレンジ用洗剤で窓ガラスを拭き、その後、水拭きをすることで、油汚れがきれいに落ちます。

【Point】汚れが落ちたら、新聞紙を丸めて水分を拭き取りながら、窓ガラスを磨き上げていく。新聞紙は水分を吸収し、さらに窓ガラスの磨きあげにも適している。

油汚れがあるときは、台所用洗剤で汚れを落とす

 

【10】冷蔵庫の上にホコリよけを敷いている

冷蔵庫のホコリよけに、新聞紙でカバーしているケースが見られますが、冷蔵庫の周囲をカバーで覆うと放熱がうまくいかず、電気代が余分にかかってしまいます。冷蔵庫の上には物は置かず、定期的に水拭きする習慣をつけましょう。こうした習慣が、節電・節約につながります。

ホコリよけでなく水拭きで清潔、節電UPに

 

【著者紹介】

阿部絢子 (生活研究家・消費生活アドバイザー)

薬剤師として洗剤メーカーに勤務後、料理や家事など生活全般にわたる豊富な知識を活かし、科学的かつ合理的なアドバイスで、メディアや執筆活動などで幅広く活躍中。『ひとり暮らしのシンプル家事』(海竜社)など著書多数。

 

『PHPくらしラク~る』 9月号より

 

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本記事は、PHPくらしラク~る2018年9月号特集「すっごい台所」より、一部を抜粋編集したものです。