「世間で評判の節約法を試しているのに、お金が貯まらない」というあなた!実はその方法は“逆効果”かもしれません。

 

女性

 

有名な節約法が効果的とは限らない

 

巷でよく聞く節約法を試す前に、ぜひ知っておいてほしいのが「世間の情報を鵜呑みにすると危険!」ということです。

よく「家計簿をつけないからお金が貯まらないんです」などと相談されますが、それは違います。たとえ家計簿をつけていても、実践している節約術が自分に合っていなければ挫折してしまいます。その反動で衝動買いが増える人もいるのです。節約の極意は、「自分にとって苦でない方法」を継続することで「いつのまにか貯まっている状況」をつくること。巷の節約法に飛びつく前に、それが自分にとってストレスなくできることかを考え、よさそうなら試しましょう。

 

ズボラな人ほど貯まる

 

節約上手=几帳面、と思われがちですが、意外にも「ズボラ」な人ほど、上手に節約して貯蓄できる素質があります。

節約は完璧を求めるとうまくいきません。「いちばん安いお店はどこか?」「最安値になる時期はいつ?」などと完璧を狙うと判断が難しくなるうえ、手間がかかるので挫折しがち。

大切なのは「ベスト」を叶えて一気に得することではなく、おおむね得といえる「ベター」を蓄積していくことなのです。

ズボラな人ほど「そこそこの結果」で満足できるもの。あとは、自分にとって「努力と思わずにできる節約法」を選び、それをゆる~く続けていけば、自然とお金が貯まるでしょう。

 

【キケン1】節約のためには自炊が絶対!

世帯人数が多ければ、確かに自炊のほうがお得。でも2人以下の世帯で、料理が苦手なのに自炊にこだわるのは、節約効果としては△です。自炊の目的が「健康のため」「料理が好き」などならよいのですが、人数が少ない家庭は、効率よく調理しないと食材を腐らせがち。スーパーの総菜などは1~2人分程度のものが多いので、ごはんだけ炊いて、おかずは出来合いの総菜などで済ませる日があってもOK。

 

【キケン2】スーパーのチラシを比較する

スーパーのチラシを見比べ、安いお店をハシゴしたりするのは、大変なわりに数百円ほどしか得しないことが多いもの。もし近所にスーパーが複数あるなら、どこかで特売品があろうと関係なく、日々の買い出しは全体的に割安な方のスーパーでするように統一を。その方が労力とコスパのバランスが取れます。そして余った時間で、保険や住宅ローンといった金額の大きい固定費の見直しを。

 

【キケン3】底値になるまで待つ

底値になるのを待つと、結局は損することも。たとえば住宅の購入時期は、金利なども考慮が必要。服のセールを待ったら素敵なものは完売し、安いからとさほど好みでない商品を買って、結局着ない……なんてことも。「自分にとっての買い時」も大切に。

 

【キケン4】欲しいものを我慢する

物欲を抑えすぎると反動で衝動買いしがち。旅行やバッグなど、ある程度高く「中長期的(約1~3年以内)に欲しいもの」と、化粧品など「毎月欲しいもの」に分けて「欲しいものランキング」の作成を。必要なものは購入し、節約はその他で。

 

・COLUMN「ラテ・マネー」の排除を

欲しいものを手にしつつ、貯蓄もできる秘訣は「ラテ・マネー」の排除にあり。ラテ・マネーとは、習慣だからと毎朝買うカフェ・ラテのように「自分にとって実は重要でないお金」のこと。

たとえば、外食や美容院で、単品でもよいのに、とりあえず選んだコース。乗り気でない食事会の費用など。少額でも「自分が本当に価値を感じないもの」にはお金を出さず、本当に欲しいものにお金をかければ「心の満足」と「貯蓄」を両立できます。

 

【キケン5】節約するより稼げばいい

資産を形成する方法は、(1)収入を増やす、(2)節約する、(3)運用する、の3つだけです。これらのうち1つが完璧でも、残り2つがダメなら貯まりません。特に収入や運用は、自分の努力だけではコントロールしにくい一方、節約は自分次第で成果を得られるので、軽視してはなりません。理想は3要素すべてを少しずつ底上げすること。難しければ、2要素がそれぞれ60点以上ならおおむねよいでしょう。

 

【キケン6】資産運用は危険だからやらない

前述のように、資産運用はお金を増やす3大要素のひとつ。最近はかなり少額から試せるため、検討もしないのはもったいないこと。まずは少額でいくつか試し、自分に合った運用を選んでみても。たとえば今年始まった「つみたてNISA」(積立型の少額投資非課税制度)は、金融庁が定めた条件を満たす金融商品だけが対象で、初心者が始めやすい資産運用です。ネット証券の口座なら100円から積み立てられます。

 

【キケン7】ポイントカードを作らない

「ポイントカードはたいして価値がない」という説がありますが、昨今はポイント制度が活性化しており、年間数万円も得している人も。お店でポイントカードを作るか聞かれたら、ひとまず作って自宅に保管を。そして同じカードが3枚集まったら、そのお店はよく行く所といえるので、財布かカードケースの中に移動を。可能ならお店で1枚にまとめてもらいます。こうすれば本当に必要なカードだけを持ち歩けます。

 

【キケン8】自治体のお得な抽選はムシ

趣味や旅行、引っ越しなど、新たな行動や転機を伴うときは、自治体のお得な制度を探すと◎。抽選だと「応募するだけムダ」とあきらめる人がいますが、想像よりは高倍率でないことも多いのです。たとえば東京都には、歌舞伎などが半額で楽しめる「都民半額観劇会」などが。新宿区の単身者や子育てファミリーには、抽選で家賃補助も。自治体の広報誌・WEBサイト・SNS・掲示板などは要チェック!です。

 

 

 

『PHPくらしラク~る』 11月号より

 

img_disp_pub.jpg

 

本記事は、PHPくらしラク~る2018年11月号特集「金持ち財布vs.ビンボー財布」より、一部を抜粋編集したものです。

 

 

【著者紹介】

風呂内亜矢(ふろうち・あや)

ファイナンシャルプランナーとして、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。『ほったらかしでもなぜか貯まる!』(主婦の友社)など著書多数。