「見せかけのおトクにつられた消費行動」を今すぐチェック!

 

トランク

 

家のタンスの中に、3足1000円で買った靴下は入っていませんか?3足1000円に限らず、「おトク」は、とても魅力的な言葉です。とくに節約を心がけている人は、「割引」や「優待」といった“おトクに買い物ができる機会”があれば、ぜひとも利用したいと思うでしょう。

しかし、それらを利用するために、あまり欲しくないモノや必要でないモノを買ってしまっては、本末転倒。お金が出ていくだけでなく、余計なモノが増えてしまいます。

さらに今は、いったんモノが増えてしまうと、思い切って処分するにもお金がかかる時代です。業者に引き取ってもらうのに、数万円かかるケースも。せっかく節約を心がけても、思わぬところで手痛い出費となってしまいます。

生活のストレスとお金の目減りを防ぐには、入り口を狭くして、無駄なモノを買わないことが何よりの近道です。一見おトクに思えるキャンペーンにはむやみに近づかず、賢い買い物術を身につけましょう。

 

【NG!】食材や日用品は、割安買いかまとめ買い

→ 冷蔵庫や押し入れが大量のモノで迷宮化

割安だからと一度に適量以上のモノを買い込むと、奥にあるモノに気づかず二重買いをしてしまったり、食材を食べ切れずに腐らせてしまったりする原因になります。

 

【NG!】3品で10%OFFなら、もちろん3品買う

→ 3品目は"数合わせ"になる可能性大

「3」はクセモノ。本当に欲しいモノは大抵2品までで、3品目は数合わせのためにそれほど欲しくはないモノを買ってしまいがちです。

 

【NG!】ポイントアップデーや割引デーは必ず利用

→利用条件を満たすための買い物に注意

買い物の目的を振り返ってみて。"モノ"ではなく"割引を使うこと"が目的になると、利用条件を満たすためについたくさん買ってしまいがちです。

 

実践!モノを増やさず、お金も貯まる買い物術

 

普段の買い物から、バーゲン、ネットショッピング、旅行まで。

本当に必要なモノを適量だけ買うコツを、シーンごとに紹介します。

 

【日常のお買い物編】

 

・準備運動:手元にあるクーポンやスタンプカードを捨てる

クーポン券や割引機能つきのスタンプカード、キャンペーンを知らせるハガキなどは、持っていると「使わなければ損!」という気持ちになり、つい余計な買い物をしてしまうもの。"おトクをにおわせるもの"は全て、目につかないように消去します。

 

・ STEP1:今日使うお金の上限を決める

余計なモノを買わないためには、1回の買い物に使うお金の上限を決め、その範囲内で買うことを心がけます。例えば食材なら、「1カ月分の食費」をあらかじめ決めておき、そこから逆算して「1日に使える食費」を設定するといいでしょう。

 

・ STEP2: 家を出る前に冷蔵庫と押し入れをチェック

二重買いを防ぐため、家にあるモノとないモノを確認、把握します。冷蔵庫の中の食材はもちろん、日用品のストックも確認。買い物中に「足りていたかな?」と不安になって買い過ぎてしまうという事態を防げます。

 

・ STEP3「買いたいモノ」から先にカゴに入れる

"安売り"や"割安になっているモノ"に興味を引かれているうちに、予算が足りなくなったり、必要なモノを買い忘れたりしてしまいがちです。まずは、「買いたいモノ」の売り場へ直行。先にカートに入れておきましょう。

 

・STEP4:レジ前で必ずカートの中身を見直す

商品を見て回るうちに、「必要か否か」の判断は甘くなるもの。何気なくカートに入れたものの、振り返ってみると必ずしも必要でない場合がよくあります。精算前にカートの中身を見直して、必要かどうかもう一度確認を。

 

・ ここに注意!:"無料"はモノを増やすネガティブワード!

タダより高いモノはありません。「○円以上お買い上げで1個"無料"」や「あと○円で送料"無料"」といったキャッチフレーズは要注意!それにつられて無理に買い物を続けては、余計なモノが増えますし、結果的に出費もかさみます。"無料"というキーワードからは徹底的に逃げることをおすすめします。

 

【バーゲン編】

 

・STEP1・外出前にクローゼットと家中を撮影

手持ちのアイテムを携帯電話で撮影します。とくに衣類は、好みが強く現れるので、欲しいと思うモノは大抵似ているものです。店で購入を迷ったとき、写真を見て「同じような服をすでに持っている」と気づき、二重買いを防ぐことができます。

 

・ STEP2:買うアイテムを決めてからお店へ

店で舞い上がって想定外のモノを買ってしまわないためには、自分が欲しいモノをできるだけ細かく決めておくことが大切です。ただ漫然と見て回るのではなく、欲しいモノを探すというスタンスでバーゲンに挑みましょう。

 

・ STEP3"割引後の値段"をもとに購入を検討

「OFF率が高いアイテム」は魅力的ですが、要注意。例えば普段1万円前後の服を買っているなら、「4万円が60%OFF」の服は、OFF率は高くともいつもより大きな出費に。普段の買い物と同様に予算を決め、値引き後の値段で判断しましょう。

 

・ STEP4:購入前に再度、必要かどうか考える

特別感につられて買ったものの、活用しきれないことは多々あります。手持ちの服との相性や、着るシーンなど、できるだけ細かくシミュレーションし、今の自分に必要かどうかをじっくり吟味して。確実に使えるアイテムを選びましょう。

 

【ネットショッピング編】

 

・ カートに入れたら一晩置いてから注文

一日の終わりのリラックスタイムにネットショッピングをする人は多いもの。ですが、夜は脳に疲れがたまり、消費のハードルが低くなります。カートに入れたらすぐ購入手続きをせず、一晩放置しましょう。翌日の朝や昼間に、必要か否かを改めて判断します。

 

【旅行先編】

 

・"モノ"より"体験"にお金を使うべし

旅行などの"非日常"では、気持ちが大きくなって無駄なモノを買いがちなので注意を。とはいえ、メリハリをつけてお金を使うのは悪いことではありません。旅先ならではのアクティビティやご当地グルメなど、「体験」を買うのがおすすめです。無駄なモノも増えませんし、心に残る思い出になります。

 

買い物習慣の"見直しどき"はいつ?

 

小さい子どものいる家庭では、どうしてもモノが増える傾向にあります。とはいえ高齢になると、必要か否かのジャッジが億劫になって、つい余計な買い物をしてしまいがちです。そのため、子どもに手がかからなくなってきたときが、買い物習慣を改める絶好の機会。"モノを増やさない買い物術"へと意識的にシフトしていきましょう。

 

『PHPくらしラク~る』 12月号より

 


 

ラク~る

 

本記事は、PHPくらしラク~る2018年12月号特集【「持ちすぎない」暮らし】より、一部を抜粋編集したものです。

 

【著者紹介】

松崎のり子(まつざき・のりこ)

消費経済ジャーナリスト。『レタスクラブ』など生活情報誌の編集者として20年以上、マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄・節約アドバイスを行なう。『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)など著書多数。

『PHPくらしラク~る』 3月号より