外から帰ってきて、ぼーっとしている子ども。思わず「手洗いうがいは!?」と叱りたくなってしまいますが、ちょっと待ってください!

 

女の子

 

外から帰ってきてぼーっとしているときは、こう言おう!

 

×毒舌ワード…帰ってきたら、まずは手洗いうがいをしなさいって言ったでしょ!

○応援ワード…帰ってきたら、まずは何をするんだったかな?

 

【ポイント1】行動の指示をしない

「手洗いうがいをしなさい」という声かけは、行動を指示しています。このような声かけを続けると、子どもは受動的になり、指示を待つようになります。

 

【ポイント2】子どもに質問して考えさせる

「何をするんだったかな?」と質問すると、子ども自ら考え始めます。「そうだ! 手洗いうがいだ!」と思い出せたら、「よく思い出せたね!」と認めることで、よい関係性が生まれます。

 

【ポイント3】段取りを理解させる

「帰ってきたら、手洗いうがいをする」という段取りを、子ども自身に理解してもらうことが大切です。段取りが頭の中に入ると、次から親の声かけがなくても、子ども自ら行動できるようになるでしょう。

 

【ポイント4】一つ一つできるようにしていく

「次はかばんの中身を出しなさい」「お弁当箱を出しなさい」など、一気にいろいろと言うと、子どもが混乱してしまいます。「まずは一人で手洗いうがいをできるようにしようね!」と、一つにしぼりましょう。

 

一方的な「指示」はNG

 

毒舌ワード「帰ってきたら、まずは手洗いうがいをしなさいって言ったでしょ!」について、くわしく見てみましょう。

 

【悪い点】

・子どもに考える時間を与えずに、「手洗いうがいをしなさい」と行動を指示している

・「~しなさいって言ったでしょ!」と感情的な表現になっている

 

【子どもはこうなる!】

・その都度、親に言われたことをやるだけになってしまう。自分で考えて行動できるようにならない

・「うるさいな~」と思いつつも、「お父さん、お母さんが言うことをとりあえずやればいいか!」という甘えが出てくる。指示を待つようになる

 

実際にこのような毒舌ワードを投げかけられて育った子どもを知っていますが、親や先生の指示を待ち続け、自分で考えて行動できない場面が目立ちました。「ガミガミ言ってくるからうっとうしい」と言いつつも、「周りが何とかしてくれる」「教えてくれるだろう」と頼りきりでした。将来が少し心配です。

 

「叱る」のではなく、「質問」をしよう

 

応援ワード「帰ってきたら、まずは何をするんだったかな?」はどうでしょうか。

 

【よい点】

・「何をするんだったかな?」と質問して、思い出す時間を与えている

・「手洗いうがいだった!」と、自分で気づくきっかけを与えている

・感情的になるのではなく、落ち着いて子どもの理解度を確認しようとしている

 

【子どもはこうなる!】

・質問されて答えることで、「帰ってきたら手洗いうがいをするんだった!」と思い出せる。思い出せない場合も、一度自分で考えることで、その後にお父さん、お母さんが話した内容が頭に入りやすくなる

・思い出せた場合は、「よし! 思い出せた!」と自信につながる

 

応援ワードでは、段取りが子どもの頭の中に残りやすく、次から自分で気をつけられるようになります。応援ワードは単純に質問しているだけなので、叱る回数が減るのもポイントです。

 

 


 

【本書のご紹介】

 

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『お母さんの「怒りの言葉」は子どもの「やる気を引き出す言葉」に変えられる!』

 

何度怒ったりガミガミ注意したりしても、子どもは変わりません。本書で紹介する「子どもにちゃんと伝わる言い回しの極意」を知って、子育てをもっと楽にしましょう。

 

【著者紹介】

多田淑恵(ただ・よしえ)

東京大学教養学部、同大学院総合文化研究科修士課程修了。在学時にベルリン=フンボルト大学に1年間留学。留学期間を除く5 年間、塾講師と家庭教師を担当し、教育業界に携わる。大学院修了後、大手IT企業にて、グローバル企業の経営・ITコンサルティングに従事。ITの支え以上に、人の問題解決能力が必要となる社会を見据え、教育事業を立ち上げる。合同会社テラックを設立し、家庭向け自律化支援のみならず、法人向け教育プログラムやイベントの企画・運営を行う。「自律した人」をつくる教育事業を日本全国で展開している。