
これをしなくても嫌われない! 人づきあいの「やめていいこと」
人づきあいで疲れをためないためには、どうしたらいいのでしょうか?
◆複数人の食事会や飲み会が苦手!
複数人が集まっておしゃべりをする食事会や飲み会などでは、何人かが同時に、しかも異なる話題を、次から次へとその場に放り投げるようにしゃべっているケースが多くあります。誰のどの話を追って、どのタイミングで相づちを打てばいいかわからない! そんな叫び声を上げたくなったときに思い出してほしいのが、「すべての話を真剣に聞こうとしなくてもいい」ということです。
◆気楽な集まりの場では、真剣に話を聞かなくていい
そもそも、複数人がざっくばらんに話す場というものは、一つの目標に向かってみんなで協力するというよりも、ワイワイと賑やかに過ごすことでストレスを発散する場です。支離滅裂な言葉が飛び交うそんな場では、人の話を真剣に聞こうとせず、さらりと聞き流していけばいいのです。
そして、「好かれたい」「よく思われたい」という思惑を捨てて、あなたもどんどんしゃべってみましょう。いつも聞き役に回ってストレスや気疲れをため込んでいるなら、「今日はしゃべるぞ!」と勇気を出して、思いのままにしゃべってみましょう。中身のあることや深い意味のある言葉を言わなくてもいいのです。「ちゃんとしなくちゃ」という思いを捨てて、自分をさらけ出してみてください。
◆数回に一回くらいは参加して、あとは断っていい
人づきあいの基本は、居心地がいい場所に身を置くことです。あなたを一方的に攻撃してくるような人や、一緒にいるだけでストレスを感じるような人とはつきあわなければいいのです。そうは言っても、同僚やご近所さん、ママ友など、完全に関係を断ち切ることができない相手からの誘いは、数回に一回くらいは会合に参加して、あとはたとえ時間が空いていても、「この日は用事があるから」と断ってもいいのです。
◆「一人」と「みんな」をバランスよく行き来する
人は、「一人でいるのはさみしいけれど、人と一緒にいるのもわずらわしい」という矛盾を抱えた存在です。さらに、本当はさみしいのに一人の殻に閉じこもったり、反対に、たくさんの人とつながろうとSNSに依存して窮屈な思いをしたり、苦手な人がいる会合に無理して参加したりと、極端な行動にも走りがちです。
人との関係に疲れたら、人づきあいを休みましょう。休んでいる間に読書をしたり、趣味に取り組んだり、やりたかったことをやったりしてエネルギーがたまってくれば、また人とかかわりたくなります。そうやって、「一人」と「みんな」をバランスよく行き来できるようになると、「ほどほど」のラインが見えてきます。
本記事は、PHPスペシャル2019年8月号特集【笑顔になれる 心の休ませ方】より、一部を抜粋編集したものです。
【著者紹介】
緒方俊雄
SOTカウンセリング研究所所長。日本一ゆるい臨床心理士、産業カウンセラー。著書に『「いい人」をやめる7つの方法』(主婦の友社)、『慢性うつ病は必ず治る』(幻冬舎新書)などがある。