働きながら、必死で家事も子育てもこなしていた佐藤さん。イライラすることも多く、息子さんから「ママ嫌い」と言われたことも。でも、「大好き」と伝え続けていたら……。

 

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みんなでご飯が食べられて幸せだね~「幸せ」を感じた瞬間

 

私は4歳になる男の子の母です。夫は仕事が朝早く、夜も遅く、休みもほとんど日曜日しかないため、俗に言うワンオペ育児。
しかも息子が1歳のときは、夫は仕事で福島、北海道に行っていて、1年3カ月ほど、月に1回家に帰ってくるような生活でした。

私も仕事をしていたため、仕事へ行く前に息子を保育園へ送り、仕事が終わったら保育園まで迎えに行き、家に帰って家事をするという毎日。夜寝るときは息子と一緒に寝てしまうことが多く、1人の時間などほとんどありませんでした。
たまに夜起きていても、夜泣きが3歳頃まであり、泣くと側に行って手を握り、寝入ると布団から出るという、ヒヤヒヤした自分時間を過ごしていたのを覚えています。

 

そんな生活でまったく余裕がなく、2歳の頃は、イライラしながら子育てをすることも多くありました。
「自分でやって!」「そんなこともできないの!?」と息子を責めてしまうこともあり、後から申し訳ない気持ちでいっぱいでした。ヒステリックに物に当たる姿を見せてしまったこともあります。
でも、本当は息子のことが大好き。それだけはちゃんと伝えたいけれど、怒ってすぐはなかなか言えないので、寝る前に「ママは、ゆうちゃんが大好きです」と、必ず伝えてから一緒に寝るようにしていました。けれど、息子からは何の返答もありませんでした。
怒ってしまった日に「ママのこと好き?」と聞いたら、「ママ嫌い」と言われたこともあります。
自分の普段の行ないの悪さを自覚していたので、息子の言葉にあまりショックは受けませんでしたが、なるべく怒らないようにしようと心がけて過ごしました。

それからは時々「ママ大好き」と言ってくれることもあり、私から「大好き」と伝えることを1年半ほど続けました。


そのうち、息子も自分でいろいろできるようになり、私の理不尽なイライラも少しずつ減っていって、「大好き」と私から伝えることは少なくなりました。
でも時々、「ゆうちゃん、ママ大好き!」と息子から言ってくれることがあり、胸がじんわりと熱くなります。今は、私も時々意識して「大好き」と伝え、2人で微笑み合う時間が幸せなひと時です。
また、3歳を過ぎてからは、あまり抱っこなどとせがまなくなってきたので、息子に「抱っこ〜!」と言われたときは、ここぞとばかりにムギューッと抱きしめて「幸せ〜!」と素直な感想を伝えています。息子も「やめて〜!」とケタケタ笑いながら楽しそうにしています。

そんなある日、夕飯を夫と3人で食べていたときのことです。
「みんなでご飯が食べられて幸せだね〜!」
と、急に息子がニコニコしながら言い出したのです。
私はその言葉を聞いて、涙が出るほど嬉しかったのを覚えています。
親が幸せだと感じることが、子どもの幸せにも繋がるんだと、身をもって感じました。

まだまだ未熟な母で、大きな声で息子を怒ってしまうこともありますが、これからも小さな幸せを感じながら、その幸せを子どもと共有していきたいと思います。

 

佐藤尚美 (千葉県・32歳・会社員)

 


 

「PHPのびのび子育て」12月号より

 

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本記事は、「PHPのびのび子育て」2019年12月号特集【子どもをキズつける話し方・伸ばす話し方】より、一部を抜粋編集したものです。