皆さんは、早起きは得意ですか? やらないといけないことが終わらずに、夜更かししてしまうことはありませんか?

 

sofa.jpg

 

朝と夜の習慣を変えて借金生活から脱出

私は20代のころ、塾講師として毎月50万円もの月給をもらっていました。普通に暮らすには十分すぎる額だったのですが、夜更かしばかりの生活で時間もお金も管理ができておらず、浪費を続けた結果、500万円もの借金を抱え、自己破産寸前になってしまいました。
そんなどん底の生活から抜け出すために私が行なったことのひとつが、朝と夜の時間の使い方改革でした。
時間をコントロールすることは、そのままお金をコントロールすることでもあります。朝と夜の時間管理に成功した私は、お金が貯まる体質=「金持ち体質」に変わり、わずか数年で借金を完済し、30代半ばでお金に不自由しない暮らしを実現しました。
実際に買い物などでお金を使うのは昼間の時間が多いのに、なぜ、朝と夜の習慣が「金持ち体質」になるために重要なのでしょうか。その理由と「金持ち体質」になるためのポイントを、脳の性質からご説明してまいります。

金持ち体質になるために 朝は脳を“いじわるモード”に

朝は“いい人”ではなく“いじわる”になるって、いったいどういうことでしょうか――。

浪費を誘う情報に要注意!
朝の時間帯、テレビをつけて何となく見ながら食事や外出の準備をしている方が多いのではないでしょうか。朝は、疲れが取れて、脳がクリアな状態で最も調子よく働く時間です。意識していなくても、脳は、その日一日の行動をシミュレーションして、必要な持ち物を確認したり段取りを考えたりしています。テレビからの情報も、どんどん脳で処理されます。
入ってくる情報が、「天気が下り坂なので傘が必要」「ポイント還元を受けるためにはいついつまでに手続きが必要」など、必要な情報であれば、朝のテレビも悪くありません。注意したいのが、“はやりの”、“今人気の”、“注目の”、といった種類の情報です。
情報番組では、はやらせたいものや見てもらいたい番組などのPRが盛んに行なわれています。「流行についていかないと」と気になってしまいますが、実際のところ、そのほとんどは知らなくても特に困らないものです。本当に話題になっている情報なら、無理に追いかけなくても自然と耳に入ってくるものです。

“いい人”は、お金が貯まりにくい
流行に敏感かどうかは、じつはお金の貯まりやすさと深い関係があります。流行にすぐにのる人は、性格的に素直で、“いい人”です。
みんなと一緒だと安心するからはやりのものを買ったり、話題の店に誘われたら試しに行ってみたり。人からは好かれるのですが、その半面、人に流されて出費してしまうため、いつまでもお金の貯まらない「ビンボー体質」になりがちです。
特に脳が情報を素直に受け入れる朝の時間は、話題をすんなりと受け入れずに、「本当に人気なの?」「無理やりはやらそうとしてるんじゃないの?」と、意識的に脳を“いじわるモード”に切り替えて受け止めるのがいいでしょう。

【ADVICE】
朝は、お金・時間泥棒から身を守るため、“いい人モード”をやめて、疑い深い“いじわるモード”に

夜は脳を“けちけちモード”に

私たちの脳には、意外な性質があるようです。その、「ありがたくないクセ」をとめる必要があります。

脳はお金を使い切ろうとする
毎月お金の使い方はバラバラなのに、いつもきまって月末にはその月の予算がカツカツになってしまうという方がいます。そういう方々を見ていて発見したのですが、私たちの脳はおもしろいもので、無意識のうちに毎月の予算をきれいに使い切ろうとする性質があるようです。たとえば給料日の5日前に3万円の余裕があると、脳が気前のいい“使い切りモード”になって、ついつい何かを買い足したり、不要不急のものを買いだめしたりしてしまうのです。

特に夜は、通販カタログやショッピングサイトを見て、「今だけ割引」「今注文すると明日届く」などの表示につられて、衝動買いをしてしまう危険性が大。油断していると、予算残高ゼロにまっしぐらです。
そこで夜は、テレビを見るにせよネットを見るにせよ、「貯蓄しよう」「今月は○○円貯金しよう」と自分に言い聞かせて、意識的に脳を“使い切りモード”から、“けちけちモード”に切り替えましょう。

夜更かしは浪費のもと
私もかつては夜型の生活で、夜更かしを繰り返していました。夜更かしすると、脳は妙な高揚感を覚えますが、その裏で脳も心も疲れがたまって、健康に大きなマイナスになります。また、起きている時間が長ければ、それだけ無駄なネットショッピングをしたり間食をしたり、家計や健康へのリスクが大きくなります。
だいたい夜更かしをするということは、その日にやることの締め切りを踏み越してしまっている状態です。家事や趣味のために夜更かししがちな人は、もっと早い時間から始める、やることを減らすなど、夜の段取りを見直す必要があります。
そして、あらかじめ決めた時間になったらさっさと寝て、翌朝に備えるという習慣が、金持ち体質になるために必要です。

【ADVICE】
脳が、お金を使い切ろうとするのをやめさせるため、夜は“けちけちモード”で浪費を防ぐ

 


 

PHPくらしラク~る」 5月号より

 

KRcover2005.jpg

本記事は、「くらしラク~る」2020年5月特集【朝・夜の「1分習慣」】より、一部を抜粋編集したものです。
 

【著者紹介】
田口智隆(たぐちともたか)
株式会社ファイナンシャルインディペンデンス代表。1972年生まれ。28歳のときに自己破産寸前まで膨らんだ借金を、生活習慣の改善により完済。マネー・カウンセリングやお金に関する講演活動を行なう。『甘え体質をたたき直す!お金の【ドSレッスン】』(誠文堂新光社)など著書多数。