アグネスさんは、子どもが10歳までに鍛えておきたい20の能力のひとつに「自己肯定感」をあげておられますが、それはどうすれば育つのでしょうか?
 

アグネス流 10歳までに鍛えておきたい20の能力 これからの時代に活躍できる子に育てるために

※本稿は『アグネス流 10歳までに鍛えておきたい20の能力』より一部を抜粋、編集したものです。

 

口にしてはいけない言葉がある


よく親が子どもを評価するときに、「よくできたね。いい子だね」という言葉を使いますが、それはやめましょう。よくできなくても「いい子」なのです。できない子には「もう一歩だね、またがんばればいい」と励まします。できた子には「努力が報われたね。よかったね」と成果ではなく、プロセスをほめましょう。
 

「いい子、悪い子」「できた、できない」などは避けたい言葉です。繰り返し、「できる子はいい子」と聞かされると、子どもが「できる子はいい子なんだ」「できない子は悪い子なんだ」と思ってしまうからです。子どもは、「自分はどっちみちダメな子だ」と思い込んでしまうと、やる気がなくなっていき、一度失ったやる気や自信を取り戻すのには時間がかかります。だから、親は子どもに向ける言葉を慎重に選んでほしいのです。
 

「バカだね」「頭が悪いね」は絶対に言ってはいけない言葉です。このような、子どもそのものを否定する言葉は避けなければなりません。自分の子どもを本当に「バカだ」と思っている親などいないはずです。親が、つい感情的になって言ってしまっただけでも、「バカだ」と言われた子どもは「私はバカなんだ」と思ってしまいます。
 

子どもが「バカだね」と思われるような行為をした場合は、「その行為を周りの人が見たら、バカバカしいよ。君は賢い子だから、そんなことやらなくっていいよ」という言葉を子どもにかけましょう。「あなたはバカだからそういうことをやってしまう」ではなくて、「あなたはおりこうで、やってはいけないことだとわかっていて、今回、やってしまったけど、次からはやらないでね」というふうに言葉を変えます。
 

その行為を非難するけれど、子ども自身を否定しない、直せる力が子どもにあることをお母さんは認めていますよ、と伝えることが必要です。そうすることで、子どもの「自己肯定力」は下がることなく、むしろ上がることになります。
 

親の思い通りだけでいいのか?


親が「言うことを聞く子をママは大好きだよ」と言えば、言うことを聞いたら「愛してもらえる」「抱っこしてもらえる」と子どもは思うでしょう。なんでも言うことを聞けばいいのだと。しかし、そうすることで親の思い通りになる子にしか育たないことがあります。これは「条件付き」の愛し方です。
 

これからのAI時代には、親を超える子どもになることが理想です。親の思い通りの子どもでは時代についていけないのです。時代をリードしていく子どもに育てるには、「あなたはママの言うことを聞くいい子ね」ではなく、「それはいいアイディアだね。ママ、思いつかなかった」という言葉を親が口癖にすることです。そうすることで次第に子どもは自分に自信がついてきます。
 

子どもには、「人を愛する」「人をいじめてはいけない」「命が大事」「嘘うそをつかない」といった基本的なルールは守らせなければなりません。しかし、「15分でご飯を全部食べなさい」「9時には絶対に寝なさい」など、どうでもいいルールは作らないほうがいいのです。子どもにも「今日は眠くない」というときもあるのですから……。「だったらもう一冊本を読んでから寝る?」と言えばいいでしょう。いつも同じように過ごすためのルールなど、なくていいのです。
 

理由があるものだったらいいのですが、単にルールとしているから守らなければという頑なな態度は、AIを意識したときには不要になっていくでしょう。AIは言われた通りにしか作業できません。服従できる子を育てても、AIを超えることはできません。いい意味のルール破りができる人間こそ、新しい時代を作っていけるリーダーになるのです。
 

親は子どもを見て「私が彼の自己肯定力を下げちゃったのかな?」「この子は周りの人たちを見て優越感を得ようとしているのかな?」「この子はコンプレックスをもっている?」などということに気を配りながら、子どもと向き合い、直していきましょう。
 

親の態度が変われば、子どもは必ず自己肯定力が高まっていきます。「あなたは周りがどう思おうと、ママにとってはとても大事な宝」「あなたがいることによってママはとても幸せ」など、普通はなかなか言えないかもしれませんが、これだけは覚えておいてほしい言葉として子どもに伝えるようにします。
 

「自分を信じなさい、周りと比べる必要は全くない」という前向きな言葉が子どもの心に響くのです。

アグネス流 10歳までに鍛えておきたい20の能力 これからの時代に活躍できる子に育てるために

アグネス流 10歳までに鍛えておきたい20の能力

同じ内容を同じペースで学んでいてもダメ! その子にしかできない特技や能力が重視される、これからの時代に求められるアグネス流子育て。