人からどう見られているか考えすぎてしまう場面は誰にでもあること。でも「見る側」に視点を移すと、人間関係への苦手意識がやわらいでいきます。


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大勢でいるのが苦手だった私が緊張しなくなった理由

相手が自分をどう見ているのか、どう思っているかが気になりすぎて疲れてしまう、という人は多いですよね。私もかつてはそうでした。

大勢の中にいると体が緊張し、何を話したらいいのかわからなくなっていました。よく「自分が思っているほど、他人は自分のことに関心がない」と言いますよね。でも、当時の私は、「批判的な目で見られているかも」と不安でした。

その後、心理カウンセラーの勉強をする中で、「相手の長所を探しなさい」「あなたがどんなまなざしで周りを見るかが大事ですよ」と教えてもらいました。

最初はうまくできなかったのですが、トレーニングを重ねていくうちに、見られる側から見る側になり、相手を「私の粗を探す人」ではなく、「素敵な価値のある人」と思うようになりました。すると、相手の価値を見つけようとしているときは、「自分がどう見られるか」に意識が向いていないことに気づいたのです。

相手の嫌な部分は、自分の嫌な部分でもある

またあるとき、職場の飲み会で、口数が少なく反応も薄い人が私の横に座りました。必死で話題を探そうとするうちに、「なんで、私がこんなに気を使わないといけないんだろう」と、だんだん腹が立ってきたのです。

翌日も翌々日も、その人のことが頭から離れません。なぜだろうと思ったら、その無口な人は、私にそっくりだということに気づきました。自信がなくてどんな反応をしたらいいのかわからない。自分の嫌な部分をその人の中に見出していたのです。

誰かを不快な気分にさせたいわけではなく、ただ、悩んで苦しんでいる。そんな自分をもう受け入れようと思いました。

考えすぎているときは、悩みのループに入っています。まずは見られる側から見る側に変わること、悩んでいる自分を許して受け入れること。それだけでもずっと心は軽くなるはずです。




「PHPスペシャル」9月号より


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本記事は、「PHPスペシャル」2020年9月号特集【考えすぎない練習】より、一部を抜粋編集したものです。


【著者紹介】
高見 綾(たかみあや)
心理カウンセラー。大学卒業後、民間企業の経理・財務業務に従事したのち、自身の悩みを解決するためにカウンセリング・心理学にかかわるようになる。著書に『ゆずらない力』がある。