イヤイヤ期はチャンス! “子どもの才能”をぐんっと伸ばす「親のひとこと」
性質をいかして「片付け上手」に
場所にこだわる時期に、その性質を生かして環境を整えると、お片づけができる子どもに育ちます。ですからこれはママにとっては、見逃せない敏感期です!
なぜなら、場所にこだわる時期にある子どもは、「いつもあるところに、あるものがない」ということが、気持ち悪くて仕方ないからです。
幼稚園や保育園では、自分の靴箱にマークやシールが貼ってありますよね。これは、子どもの場所にこだわる敏感期の性質を利用してのものです。
ですから、家の靴箱にもお子さんの場所にシールを貼るなどすると、子どもはその同じ場所に靴をしまうようになります。
玄関の床に、靴の形になぞった紙を貼っておくだけでも違います。パズルのようにそこにピタッと靴を置くのがこの時期の子どもです。玄関の靴の脱ぎっぱなしがイヤ、というママはぜひ試してみてください。
この時期の親が気をつけなければならないのは、ものの配置です。同じものを同じ場所に置くようにするようにしましょう。子どものものは特に、です。
我が家では1歳の息子のおむつとおむつ用のゴミ箱の位置を決めています。
息子は「おむつを替えてほしい」と思うと、そこへ行っておむつ1枚取って私のところに持ってきます。そして替え終わると、使用済みおむつをゴミ箱に持って行って捨ててくれます。
場所にこだわっているのですから、同じものを同じ場所に置いておけば、子どももスムーズに活動ができるのです。
モンテッソーリ園では、先生たちも「同じものを同じ場所に戻す」ということを徹底して行っています。それは場所への敏感期があることを知っているからです。
そのようにすると、子どもたちが自ら片づけてくれる、ということがわかっているからです。
園ではきちんとお片づけができているのに、家ではできないという場合は、その子自身の問題ではなく、家の環境が子どもの場所へのこだわりを生かすものになっていないと考えることができます。
私は個人のお宅で、モンテッソーリ教育ができるようにアドバイスをしているのですが、片づけができない一番の原因は、ものが多すぎるということです。子どもの場合は、おもちゃと洋服です。
お子さんをよく観察してみてください。すべてのおもちゃで遊んでいますか?
すべての洋服を着ているでしょうか?遊んでいるのはいつも同じおもちゃ、着ている洋服はいつも同じ、ということが多いはずです。敏感期の習慣や所有にこだわる子どもというのは、繰り返し同じものを使う、という傾向が強いからです。
ですから、おもちゃや洋服は、たくさんはいりません。必要ないのです。おもちゃであればお気に入りトップ3くらいが手の届くところにあれば十分です。
カイ君は3歳の頃、「どんぐり柄」の洋服しか着ない時期がありました。「どんぐり柄」の洋服はなかなか売っていないため(笑)、ママは3枚のトレーナーを洗濯し続けたとか。
どうせそうなら、思い切って枚数を絞ってしまうと、自分で引き出しから洋服を出したり、しまったりできるようになります。
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