「非認知能力」は子どもの人生を左右する? 40年の追跡調査が出した答え
自制心や粘り強さ、学習意欲といった「非認知能力」が、子どもの将来の収入や犯罪率、学歴にまで大きな影響を及ぼすことが明らかになりました。
本記事では、島根太郎さんの著書『子どもの人生が変わる放課後時間の使い方』から、アメリカで40年以上にわたって行われた「ペリー就学前教育プロジェクト」の結果をご紹介します。
※本稿は島根太郎著『子どもの人生が変わる放課後時間の使い方』(講談社)より一部抜粋、編集したものです。
非認知能力が子どもの将来を左右する
教育の世界で非認知能力が注目されるようになったのは、1962年にアメリカで追跡調
査がスタートした「ペリー就学前教育プロジェクト」の結果が大きな反響を呼んでからのことです(参照『幼児教育の経済学』ジェームズ・J・ヘックマン著、古草秀子訳、東洋経済新報社、2015年)。
『子どもの人生が変わる放課後時間の使い方』(島根太郎/講談社)
小学生の1年間の学校生活1200時間に対し、放課後の時間は1600時間。
この未来の貴重な「資産」となる時間を、塾や習い事だけで埋めていませんか? なんてもったいない!!
1600時間を「未来への投資をする時間」と考えると、小学生のうちにまず優先してやるべきことは、学校や塾の勉強での認知能力の向上ではなく、社会につながるための人間力=非認知能力をいかに育むか。
この人間力は、自立した個を確立のための自己肯定感、粘り強くものごとを進める力などの「自分軸」と他者とかかわるためのコミュニケーション力などの「社会軸」の二軸からなります。
と言っても難しく考える必要はありません。
基本は子どもたちのやりたい気持ちを信じて、周りの大人たちはそれをサポートすること。
民間保育園・学童を広く展開する著者が、多くの子どもたちと接し、キッズコーチと子どもたちのかかわりを通じて学んできたヒントを明かします。
むしろ、忙しい保護者にこそおすすめの楽しみながらできる子育ての提案です。