「宿題を自分からする子」と「言われて机に向かうだけの子」を分ける親の接し方とは? 教育のプロの”言葉選び”

熱海康太
2025.10.23 08:55 2025.10.27 19:00

ソファーに突っ伏すイヤイヤ期の女の子

「宿題しなさい!」と毎日叱るのに疲れていませんか?元公立学校教員で多数の教育書を執筆、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、子育てに余裕を持つ「目的と方法を分ける」考え方を解説。目的の共有、複数の選択肢の提示、本質を見失わない視点、主体性を育む関わり方など、親子のストレスを減らす具体的な方法をご紹介します。

小学生の子育てに余裕を持つ「目的と方法を分ける」考え方

子育てにおいて、多くの保護者が陥りがちなのが「やり方」にこだわりすぎて「なぜやるのか」という本質を見失ってしまうことです。

例えば、宿題を無理やりやらせてみたが、学力は上がっておらず、むしろ勉強が嫌いになってしまったというような状況です。この状況は親子双方にストレスを与え、建設的な関係を築くことを困難にします。子育てに余裕を持つためには、目的と手法を明確に区別し、柔軟なアプローチを心がけることが重要です。

なぜやるのかを子どもと共有する

勉強をする子ども

子どもに何かを指導するとき、「なぜそれをする必要があるのか」を明確に説明することから始めましょう。「宿題をしなさい」と命令するだけでは、子どもは機械的に従うだけで、本当の学習効果は期待できません。

効果的なのは、

熱海康太

熱海康太

大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。

X:@jetatsumi