SNSで話題「小学生の二重整形」に医師が警鐘 成長期の美容整形リスクとは?

吉澤恵理
2025.10.28 10:27 2025.10.30 19:00

眼のアップ

SNS上で「小学生が二重整形を受けた」とする動画が拡散され、賛否両論を呼んでいます。「かわいそう」「親は何を考えているのか」といった批判の声もあれば、「本人が望むならいいのでは」という容認的な意見もあり、社会全体で議論が巻き起こっています。近年、日本は「整形大国」と言われるようになり、SNS上ではキラキラ美容外科医が人気を集める現象まで起きています。

美容整形は一般化しつつありますが、その一方で「低年齢化」への懸念も高まっています。TVやSNSで活躍する同世代のアイドルやモデル、そして流行のメイクやファッション。その影響を強く受ける年頃の子どもにとって、外見への憧れはごく自然なことです。

しかし、ある日、わが子が「私も二重になりたい」「整形したい」と口にしたら親としては不安を覚えるでしょう。低年齢の整形手術は本当に安全なのかを竹内内科小児科医院院長・五藤良将先生に伺いました。(文・吉澤恵理)

揺れ動く子どもの気持ちにどう向き合うか

教科書を読む女の子          

子どもが整形をしたいと口にしたとき、否定ではなく、気持ちを理解する姿勢が必要だと五藤先生は指摘します。

「『どうしてそう思ったの?』と理由を聞くことから始めてください。SNSや友達との比較、いじめなど、子どもなりに強い悩みを抱えていることがあります。否定されると、子どもは気持ちを隠してしまい、かえって孤立感が深まることもあるのです」

成長期に整形をするリスク

見つめあう親子

医学的に見ても、成長期の整形手術には慎重さが求められるため、そのリスクをお子さんに伝え、十分に話し合うことが大切です。

1. 成長期の整形リスク

五藤良将

五藤良将

防衛医科大学校医学部卒業後、自衛隊関係病院、千葉県を中心とした病院勤務を経て、2019年9月から東京都田園調布の竹内内科小児科医院を継承し院長。2021年10月から医療法人社団五良会の理事長となる。五良会クリニック白金高輪、五良ファミリークリニックセンター南と分院も展開している。

日本内科認定医、日本抗加齢医学会専門医、日本美容内科学会評議員、日本温泉気候物理医学会療法医、日本旅行医学会認定医、複数の学校校医、難病指定医など幅広く診療を行っている。