毎日気持ち悪い…つわりはいつまで続く? 医師が教える乗り越え方

吉澤恵理
2025.12.10 15:50 2025.12.11 19:00

出産が迫る妊婦さんのイメージ

妊娠がわかった喜びの一方で、多くの妊婦さんを悩ませる「つわり」。「毎日気持ち悪い」「何も食べられない」「どう乗り越えればいいの?」そんな不安を抱える方も少なくありません。今回は、つわりの基本から、悪化しやすい理由、すぐにできるつわり軽減のコツまで、三軒茶屋Artクリニック院長の坂口健一朗先生に伺いました。(文・吉澤恵理)

つわりが起きる原因とメカニズム

――つわりはなぜ起きるのですか?

妊娠初期の体の中では、赤ちゃんを迎えるために一気にさまざまな変化が起こります。代表的なのは次のようなものです。

hCG(妊娠ホルモン)の急増
エストロゲン・プロゲステロンの変動
血糖値が不安定になりやすい
においに敏感になる
胃腸の動きがゆっくりになる

これらは妊娠のごく自然な反応ですが、特にhCGの急増がつわりの強い気持ち悪さにつながります。

つまりつわりは、体がしっかり赤ちゃんを育てようと働いている証拠でもあります。

つわりの主な症状と個人差

――つわりの症状は、人によって違いますか?

はい、非常に個人差がありますし、同じ方でも一人目と二人目で全く違うことも珍しくありません。

代表的な症状は、

吐き気・嘔吐
食欲不振
強い眠気
全身のだるさ
頭痛
食べ物の好みの変化
唾液が増える

など、幅広い症状がみられます。

つわりはいつからいつまで続くのか

出産を控える妊娠中の妊婦のイメージ

――つわりはどのくらいの期間続きますか?

坂口健一朗

坂口健一朗

三軒茶屋Artクリニック理事長。防衛医科大学校を卒業後、防衛医科大学校病院、九州大学付属病院、リプロダクションクリニック東京などで研鑽を積む。専門は生殖医療・腹腔鏡下手術。患者一人ひとりに寄り添う診療を大切にしている。