「子どもの意思を尊重」のはずが…振り回されて疲れる親に共通する特徴

伊藤美佳(著),まなえ(著)
2026.01.05 15:23 2026.01.15 11:50

玄関先でぐずる子ども

全然言うことを聞いてくれない我が子に、「私の育て方が悪いのかな…」と悩んでいませんか?実は、子どもに振り回されてしまう親子関係には、共通する背景があります。

本記事では、『モンテッソーリ式 ママの心がラクになる 子育ての本』より一部抜粋し、
親が知らないうちに主導権を手放してしまう関わり方の特徴を紹介します。

本稿は、伊藤美佳(著),まなえ(著)『モンテッソーリ式 ママの心がラクになる 子育ての本』(ビジネス社)より一部抜粋、編集したものです。

子どものワガママは親のせい?

ごちゃごちゃの子ども部屋


Q.毎日、ずっと子どもに振り回されています。 日に日に子どもがワガママになっていくのは私のせい?

A.大人の関わり方で関係性がガラッと変わり、主導権は親に戻ります!

「朝からぜんっぜん言うことを聞いてくれない」

「ごはんを食べずに、お菓子ばっかり」

「気に入らないことがあると、ギャン泣き&大暴れ」

こんなふうに、子どもに振り回されっぱなしで疲れる……という声、よく聞きます。それ、もしかしたら主導権を子どもに握られてしまっているのかもしれません。

もちろん、親としては子どもの「やりたい気持ち」を大事にしたいですよね。でも、なんでもかんでも「いいよ」「やっていいよ」とOKを出すことが、イコール「いい教育」ってわけじゃありません。

「本当はちゃんと言い聞かせたいけど、ここまでワガママにさせちゃったのは私かも……」

「これからどう接していけばいいの?」

そんなふうに、途方に暮れているママやパパ、実はけっこうたくさんいるんです。

実は私も、子どもの言うことはできるだけ聞いてあげようと考えていた時期がありました。でも、ある出来事で、親がちゃんと覚悟を決めて話せば、子どもは聞き分けてくれることを実感したのです。

それは長男が1歳10か月になり、転園した保育園に初登園した日のことです。その園には園庭があり、長男は退園後にそこで遊びたがりました。

初日、私は彼の希望を聞いて、30分ほどそこで遊ばせて帰りました。翌日もそんな感じでした。

ところが3日目に登園すると、先生から、

「退園後は、本当は園庭で遊んではいけないルールなんですよ」

と言われてしまったんです。知らなかったとはいえ申し訳なかったなと思い、今日は退園したら5分間だけ遊ばせてすぐに帰ろう……と固く思いながらお迎えに行きました。

そして、

「退園後には、お庭で遊んではいけないルールなんだって。だから、今日からは遊ばずに帰ろうね」

長男の目を見ながらこう話すと、長男は遊びたい気持ちと葛藤しながらも、5分で帰途についてくれました。

そのとき私は、親が覚悟を決めてきちんと話せば、子どもにもちゃんと伝わるのだということを学びました。

ただ「ダメ」ではなく、どういう理由でそれはやっていけないのかをいつも話すようにしていれば、1歳10か月でも、子どもはちゃんと聞き分けてくれるんです。

こんな親になっていませんか?

泣く子ども

ここではまず、「主導権を子どもに握られちゃってる親」にありがちな特徴を見ていきましょう。

 子どもを尊重しすぎている

「こうしたい!」「ああしたい!」という気持ちを、全部受け止めてあげなきゃ……って思っていませんか? もちろん、気持ちを大事にするのは素敵なことです。でも、「子どもはまだまだ小さいから、親の気持ちまで理解できない」と思っているとしたら、それは違います。小さいからって親の気持ちがわからないわけじゃないんです。むしろ、子どもは親の気持ちを見透かしていますよ。

 子どもに本音を言えていない

早く帰って夕飯の支度をしたいのに、全然帰ろうとしない……。 

お風呂に入ってほしいのに、ぜんぜん動いてくれない……。

そんなとき、あなたは「仕方ないな」と我慢して、子どものワガママに無理して付き合っていませんか?

でも、小さな子どもでも人の気持ちを察し、相手とどう折り合いをつけ
ていくかということを、日々学んでいます。ですからママが「こうしたい」や「こう思っている」という気持ちを子どもに伝えることはとても大事なんです。

次に、主導権を握っている“子ども側“の特徴も見てみましょう。

児童館や公園などで自由に振る舞う我が子に対して、「うちの子、マイペースなんです……」と言って片付けてしまっている親も見かけますが、公共の場ではそれが「マイペース」というより、「自己中心的」に見られてしまう可能性も……。

そのまま放っておくと、まわりとトラブルになったり、ルールが守れない「困った子」扱いされるかもしれません。

誰とも一緒に遊べなくなっちゃったら、いちばんつらい思いをするのは……そう、あなたのお子さんなんです。

そんな未来にならないように、今日からできることが2つあります!

・家庭内でルールを決める
・ママやパパの気持ちを、しっかり子どもに伝える

この2つを生活の中に取り入れていくと、不思議なくらい主導権がスーッと親に戻ってきます。

親が決めた“秩序“の中で、子どもは自由にのびのびと過ごすことができます。

そして、その中で自然と社会性も育っていきますよ!

まなえ

まなえ

寝かしつけの方法、授乳の仕方やミルクの量。育児記録アプリなどにこだわりすぎて、数字で育児していた過去。当時はネットの情報に振り回され、自己肯定感を失う。「モンテッソーリ教育×ハーバード式」の子育てを学び、子どもの個性や才能を伸ばす関わり方で、ありのままを認められる自己肯定感の高い子どもたちを育てるため活動。これまでサポートを行った保護者の人数は1200名を超える。「人生が180度変わった!」「子育てがラクになり、家族に笑顔が増えた!」などの感想が毎日のように届くように。「ママが子育てだけでなく、自分の人生も楽しむことこそが、子育てがうまくいくコツである」という信念から、ママたちに寄り添いながら人生を応援する活動を行っている。著書に、『モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの心が見える本』(Gakken、伊藤美佳氏との共著)がある。

伊藤美佳

伊藤美佳

0歳から天才を育てる乳幼児親子教室「輝きベビーアカデミー」代表理事。幼稚園教諭1級免許。日本モンテッソーリ協会教員免許。保育士国家資格。小学校英語教員免許。NPO法人ハートフルコミュニケーションハートフル認定コーチ。サンタフェNLP/発達心理学協会・ICNLPプラクティショナー。日本メンタルヘルス協会認定基礎心理カウンセラー。幼稚園・保育園、スクールで28年間、2万人以上の子どもたちと関わってきた。自身の子どもがモンテッソーリ教育の幼稚園ですばらしい成長を遂げたことに感銘を受け、モンテッソーリ教師の資格を取得。

Instagram:@mika_itoh

モンテッソーリ式 ママの心がラクになる子育ての本

伊藤美佳(著),まなえ(著)『モンテッソーリ式 ママの心がラクになる 子育ての本』(ビジネス社)

子育て中の「もう大変!」がラクになるヒントをお教えします。

子どもの躾は難しいものです。ガミガミ叱りすぎはよくないし、かといって、子どもが何をしても見守るだけというのも、聞き分けのない子どもになりそうで不安ですね。
そこで本書では、子どもの自主性を大切にする「モンテッソーリ教育」に基づきながら、「こんなときは、どうすればいいの?」というママやパパのお悩みに答えていきます。