娘の嘘への対応~子育て相談室

高橋愛子
2023.10.04 13:40 2011.11.14 12:00

高橋愛子先生からのアドバイス

笑顔の子どもと親

嘘をついたと思わず安心感がもてる言葉かけを

慣れない土地での子育てはさぞ大変だったと思います。まず、あなた自身が「そのときは精一杯やったんだ」と思ってご自分を責めないことですよ。あなたは100点満点なのです。お嬢さんには「あの時はごめんね。一所懸命がまんしてくれたんだもんね、ありがとう」「いつもお母さんを怒らせないように気遣ってくれていたんだね」と言ってください。

◎「堂々と食べてくれたほうがうれしい」

見つめあう親子

お嬢さんの行動については、嘘ではなく「まだ苦しんでいるんだ」と捉えてください。あなたを困らせないようにと気遣うとても優しい子だと思いますよ。

大切なのはお嬢さんの気持ちを解放することです。「あなたが隠れてお菓子を食べても食べなくても、お母さんはあなたのことが大好きだからね」と言って安心させ、「お母さんが怖くて食べたくても食べられなかったのね。

もう一切怒らないから、堂々と食べていいのよ。そのほうがお母さんはうれしいわ」と言葉をかけてください。そして「甘えたいのにいつも弟に譲ってくれていたのね。ありがとう」と弟の寝ている時などに存分に抱きしめて、子守唄などを歌ってあげてください。

現状をなんとかしたいと思っているあなたは愛情深い素敵なお母さんです。だから大丈夫。お嬢さんは変わっていきますよ。

高橋愛子

高橋愛子

家庭教育研究所代表。1938年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。3男1女の母親。カウンセラー、セラピスト、ファミリー・コンサルタントとして、企業や学校などで研修を行なう。2009年より全国の親子支援者と「安心親子応援団」を結成。著書に『頭がいい親の上手な叱り方』(コスモトゥーワン)など多数。