「短所」が「長所」に変わるセルフトーク
セルフトークの前に 子どもの性格を良いほうに導く3つの基本
1. おおらかにどっしりと構える
人は、人前で上がらないようにと意識するほど緊張してしまいます。それと同じで、わが子に気になる部分、ダメなところを意識させるのは逆効果です。短所に注目して叱ることはやめ、「何とかなる」とどっしり構えましょう。
2. 楽しい思いを共有する
子どもというのはある意味で単純です。気持ちが前向きになれば、性格も良い方向に発達していきます。「こうしなさい」と言葉で導くよりも、一緒に遊んだり、美味しいものを食べたり、ふざけたりして、楽しさを体感させるのも有効な方法です。
3. 長所に目を向けた言葉がけを
「消極的」な子は「慎重」なところがあるものです。「頑固」な子は「意志が強い」はずです。「神経質」な子には「繊細」なところがあるでしょう。そんなふうに、意識して短所の裏にある長所に目を向けた言葉がけをすることが大事です。
ケース1 引っ込み思案さん
(※画像はイメージです)
子どもの特徴
先生から何か聞かれても、もじもじしていて自分の思うことをハッキリ言えない。友だちにも自分から話しかけられない。遊びの輪にも積極的に入っていけず、声をかけられるのを待っている。
こんなセルフトークを!
「慎重な性格なのね」
「相手の意向を気にしすぎちゃうのね」
「遠慮しすぎちゃうのね」
「もうちょっと自信が持てるようになるといいんだけどね」
引っ込み思案な子は、人からどう思われるかに過敏で、人の顔色をうかがうところがあります。このタイプの子には、そのままの自分を出してもいいんだよ、思ったことを言っていいんだよと安心感を与えることが大切です。忙しいからと面倒くさそうな反応ばかりしていたら、子どもは萎縮してしまいます。受容的・共感的に関わることを意識しましょう。
わが子が思ったことを言った場合は、「そうだね」「わたしもそう思うよ」というように肯定する発言を心がけてください。友だちとのエピソードを話したときなどは、「そうなんだ、それは楽しかったね」「そんなことがあったの、大変だったね」などと共感しつつ興味を示しましょう。