その叱り方、子どもに伝わってますか?

波多野ミキ
2023.10.13 12:12 2023.02.14 14:03

叱るときにはワンクッションおいてから

小川と小さな子

子どもを叱るとき、親は怒りでカーッと頭に血がのぼり、つい感情的になることが多いようです。まずは深呼吸をしたり、10まで数えてみましょう。ワンクッションおくことで、冷静になることができます。我に返るために、今の自分の形相を鏡に映してみる方法もあります。

このように一呼吸おくと、「こんなことで叱らなくてもいいか」と思えることも。そして、おねしょなど叱っても意味のないことは、叱らないほうがいいのです。

本当に叱ったほうがいい場合は、一呼吸おくと、怒りを鎮めて冷静さを取り戻せて、子どもにきちんと向き合って、叱ることができるようになります。

子どもの気持ちに共感し、肯定語で話す

子どもに対しては、できるだけ否定語を使わずに、「こうするといいわよ」というような、肯定語で話すように心がけましょう。

普段から、「こうしたかったのね」「これが欲しかったんだね」というように、子どもの気持ちに共感して、それを言葉であらわすことが大切です。

子どもは「お母さんは、ぼく(わたし)の気持ちをわかってくれた」と感じて、心が安定します。そうすれば、お母さんの叱り言葉も必ず子どもの心に届きます。

子どもを叱る意味

頭ごなしに親の感情をぶつけるのは、「叱る」ではなく「怒る」です。「怒る」のでは、親の思いは子どもに伝わりません。一方「叱る」とは、子どものことを考えたうえでの、冷静な行為のことをいいます。

波多野ミキ

波多野ミキ

一般財団法人波多野ファミリスクール理事長。早稲田大学文学部仏文専修、東洋大学文学部教育学科卒業。「母親は子どもにとって最初の先生」という立場から子育て、しつけを提唱。著書に、『子どもが一週間で変わる親の「この一言」』(三笠書房)など多数。