親子のスキンシップは愛情ホルモン”オキシトシン”をつくる!

山口創
2023.11.01 13:37 2023.03.02 17:19

触れ合いの多い子ほど、その後の自立は早くなる

肩車をする親子

スキンシップは心の栄養です。幼児期に笑顔の触れ合いを増やすと心が安定し、自尊心や人への信頼感も育って、お母さんを安全基地として、子どもは外の世界にどんどん出ていけるようになります。

長い目でみると、優しく温かな触れ合いが多いほうが、子どもの自立は早まるのです。とはいえ、中にはスキンシップがちょっと苦手という方もいるかもしれません。でも安心してください。

オキシトシンは、優しい言葉をかけるだけでも出てきます。抱きしめるのは苦手でも、笑顔で温かな言葉をかける、あるいは軽く手を握ったり、頭をなでたりというスキンシップを意識してみてください。できることから少しずつ始めれば大丈夫です。

・時間がない時は、ところどころでギュッと抱きしめる

朝の登園時間や家事などで忙しくて時間がないような時は、少しの間、ほんの1分ギュッと抱きしめるだけでもOKです。大切なのは、子どもが求めてきた時に「忙しいから」と後回しにしないこと。手をとめ1~2分でいいので、子どもとの触れ合いの時間を取ってから用事をするようにしましょう。

・時間がある時は、絵本を読んだり、じゃれつき遊び

触れ合うための時間がたっぷり取れる時は、くすぐりっこなどのじゃれつき遊びをする、膝の上にのせて絵本を読む、子どもとお風呂でのんびり過ごすなどのコミュニケーションを。子どもと一緒に家事をして、「ありがとう!」と頭をなでたり、「できた!」とハイタッチするのもお勧めです。

山口創

山口創

早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。臨床発達心理士。専門は身体心理学・健康心理学。著書に、『幸せになる脳はだっこで育つ。 強いやさしい賢い子にするスキンシップの魔法』(廣済堂出版)など多数。