親子のスキンシップが、かしこい脳をつくる!

山口創

あなたのオキシトシンチェック! CHECK LIST

オキシトシンの分泌にはユニークな法則があります。

お母さんのオキシトシンが増えると子どものオキシトシンも増え、お母さんのオキシトシンが少ないと子どものオキシトシンは増えないのです。

さて、あなたのオキシトシンはどうでしょう? 下のリストでチェックしてみましょう。

1. 人にはよく触れるほうだ
2. 夫(妻)とのスキンシップは多いほうだ
3. 子どもをよく抱っこ・おんぶしたり、手をつないだりしている
4. 子どもが寝るときは添い寝をしている
5. 子どもにキスや頬ずりをよくする
6. 気心の知れた仲間で集まるのが好き
7. 初対面の人と仲良くなりやすく、信頼しやすい
8. 困っている人を見ると放っておけない
9. 親友と呼べる友だちがいる
10. あまりストレスがたまらない

<診断結果>

いかがだったでしょうか? 全10項目のうち、チェックが7個以上ついた方はオキシトシンがとてもよく出ています。5〜6個だった方は、まあまあ出ていると言えるでしょう。4個以下だった方は、残念ながらオキシトシンの分泌がちょっと足りていないようです。

触れ合いでオキシトシンを増やす4つのポイント 

子どもの脳と心の成長に大切なオキシトシンをたくさん出すには、どのようにしたらよいのでしょうか? 親子でオキシトシンの分泌を増やすスキンシップのポイントを紹介します。

・遊びの中で楽しく触れ合う

オキシトシンをたくさん分泌するコツは、楽しく、やさしく触れ合うこと。いちばん簡単な方法は、子どもとの遊びの中でのスキンシップです。

たとえば、コチョコチョくすぐり合って遊ぶ、マッサージごっこをして遊ぶ、「ずいずいずっころばし」のような手遊び歌を楽しむなどです。楽しく笑い合って、コミュニケーションをとりながら触れ合っていくことで、子どもはもちろんのこと、お母さんのほうにもたくさんオキシトシンが出てきます。

・子どもが求めてきたときに、やさしく触れる

子どもが求めていないのに、無理に抱っこやスキンシップをしても、子どもの中にオキシトシンは増えていきません。

子どもがまだ遊びたいと思っていたり、何かに夢中になっていたりするときは、そのまま続けさせてやりましょう。子どもが「抱っこ」と言ってきたり、ペタッとくっついてきたりしたら、抱っこをしたり、やさしく撫でてあげたりしてください。お互いにやさしい気持ちで触れ合うことで、親子ともにオキシトシンが増えます。

・日常の中でムリなく、ちょっとずつ取り入れていく

「もっとしっかり触れ合ってあげなくちゃ」と思い過ぎると、それがお母さんのストレスになって、かえってオキシトシンの分泌を減らします。

本を読むときに膝の上にのせる、添い寝をしながらトントンする、着替えのときに身体をさすってマッサージをするなど、日常の行動の中でムリなく触れる機会を増やしましょう。

ちょこちょこ子どもと触れるたびに、お母さんにもオキシトシンが出るので、お母さん自身のストレスも減っていきますよ。

・いろいろな人とのスキンシップも大事に

子どもが触れ合いを求めたときは、誰かが応じてあげることが大切です。お母さんに限らず、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、園の先生など、いろいろな人とのスキンシップも大切にしていきましょう。荒れている子に対して園の先生が抱っこの回数を増やしたら、問題行動が少なくなったという調査報告もあります。

また、スキンシップの多い夫婦は子どもとの触れ合いが多いというデータも。お父さんとお母さんの触れ合いも、ぜひ大切にしてください。