開成の元校長が語る「親の子ども時代の写真を見せること」の効果

柳沢幸雄

親の自己肯定感が低いことが問題。もっと自慢していい!

日本の子どもや若者は、世界の国々と比べると自己肯定感が低いことで知られています。しかし、その根底には、親の自己肯定感が低いことがある、とも言われます。

自分がうまくできなかったから、子どもには社会でうまくやってほしい、自分の自己肯定感が低いから、せめて子どもは高くしたい。

でもそれはなかなか実現しにくいのです。自己肯定感は親子セットで高いほうがいいのです。

「そんなことを言われても、自分を誇るところなんかない」

と思っているかもしれません。でも、そんなことはありません。

毎日仕事をがんばり、お金を稼いで子どもたちを育てている。そのことだけでも、非常に立派な大人です。もっと自分に誇りを持ってよいのです。

『ハーバード・東大・開成で教えてわかった 「頭のいい子」の親がしている60のこと』(PHP研究所)
東京大学、ハーバード大学、開成学園、そして現在の北鎌倉女子学園、50年近い教員生活の経験と、親としてアメリカでの体験を踏まえ、保護者の方々が子どもとどう関わればよいかを、著者がていねいにアドバイスします。