「親の口ぐせ」が 子どもの性格を決める!!

竹内エリカ

あなたが何気なくかけている言葉に、子どもは大きく影響されています。そのひと言が子どもの性格をつくっていくのです。「PHPのびのび子育て」に収録された竹内エリカさんの特集記事からご紹介します。

※本稿は『PHPのびのび子育て』2014年6月号特集「子どもを伸ばす口ぐせ、キズつける口ぐせ」から一部抜粋・編集したものです

竹内エリカ(一般財団法人 日本キッズコーチング協会理事長)
幼児教育者。淑徳短期大学非常勤講師。お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了。20年にわたり、子どもの心理、教育、育成について研究。2児の母。『明るい子どもが育つ 0歳から6歳までの魔法の言葉』(中経出版)他著書多数。

子どもを励ます、愛情のこもった言葉の重要性

私は、これまで約9千名の親子と接してきた中で、親の言葉、特にお母さんの言葉が、子どもの性格や成長に大きく影響することを実感しています。

心理学で「ピグマリオン効果」と呼ばれるものがあるのですが、これは、人は期待されるほど意欲がわいて成果を出すということ。子どもも「あなたならできるわ」と声をかけ続けられると能力が伸び、「ダメな子ね」と言われ続けると能力が落ちるということが、実験からあきらかになっています。

子どもの成長において絶対的に必要なのは自己肯定感です。あなたの言葉は、子どもにとって心の栄養であり、また自己肯定感の元となるもの。つまり、子どもがどう育つかは、親の言葉がけ次第と言っても過言ではありません。

毎日の生活の中で、子どもを励ますような前向きな言葉、愛情のこもった言葉を、たくさんかけていくことが大事です。

あなたの口ぐせはこうしてつくられる!

「早く!」「ダメ!」「まったく、もう…」――お母さんの”口ぐせ”をつくる要因は、大きく2つあります。

お母さんの性格としつけスタイル

口ぐせは、お母さんの性格のほか、しつけスタイルによってもつくられます。例えば、自分の理想通りに子どもを動かそうと一生懸命な人は「早く!」、教育熱心な人は「ダメ!」というふうな言葉を使いがちです。

子どもの年齢と発達度合い

子どもは0歳から1段ずつ、1年かけて発達のステップを上っていきますが、次のステップに上る際、それまでとは違った反応や態度を取るように。それによってお母さんの”口ぐせ”も変化します。

【3歳】自立心が芽生える
何でも「自分がやる!」と言い出して、時間も手間もかかるように。
<親が言いがちなNG言葉>「早く!」「ママがやるから!」

【4歳】わがままが出始める
自意識を持ち始め、自分の欲求を通そうとして駄々をこねることも。
<親が言いがちなNG言葉>「ダメ!」「~しなさい」

【5歳】思いやりの心が生まれる
人の気持ちを理解する能力が発達して、周りのことを考えられるように。
<親が言いがちなNG言葉>「他の子はできてるのに…」

【6歳】自信が育まれる
手があまりかからなくなり、子どもの個性がはっきりしてくる。
<親が言いがちなNG言葉>「まったく、あなたったら」