子どもを「勉強嫌いにする親」と「勉強好きにする親」の決定的な違い

高濱正伸

子どもを勉強好きにさせるには?

さらに「勉強=楽しいもの」ということを子どもに理解してもらううえで、最も効果的なのは、親が「勉強を楽しんでいる」姿を見せることです。たとえば、子どもに本を読んでほしいなら、親が楽しそうに本を読む姿を見せましょう。難しい本でなくてもかまいません。

すると、子どもは「お母さん、お父さんは楽しそうに本を読んでいる。本を読むのって、そんなに面白いのかな」と感じ、試しに読むようになります。こうして読書の楽しさを知ると、国語も本を読むようなものだととらえて、勉強のハードルが下がります。本好きの子どもの親は、大抵の場合両親どちらかが本の虫です。

また、囲碁やパズルなど、じっくり考えるものに没頭している姿を見せるのも良いでしょう。子どもも親と同じように、囲碁やパズルをするようになります。

「考えに考えて答えを出すのはすごく面白いんだな」ということがわかると、勉強でも、考えることが必要な問題を嫌がらずに、むしろ楽しそうに取り組むようになるでしょう。そうした親の姿を通じて、子どもは勉強の面白さを学ぶのです。

勉強でなくても、「頑張っている・懸命に生きているところ」を見せるのでもかまいません。仕事を頑張っている親の姿を見れば、子どもは「頑張ることは、カッコイイことなんだ」と学びます。

逆に、最悪なのは、子どもに「勉強しなさい」と言いながら、親がテレビを見たり、スマホでゲームをしたりしていることです。そんな姿を見れば、子どもは「僕には勉強しろと言いながら、お母さんはテレビを見ているじゃないか。お母さんも勉強しなよ」と言い出します。

そんな時「子どもは勉強するものなの!大人はいいの!」などと返しがちですが、子どもはまず納得しないので注意してください。子どもは言葉より行動を見ています。

つぶさない子育て(PHP研究所)
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