子どもにしがみつく心理~毒親にならないために~
子どものすべてを把握しておきたい、子どもを思い通りに動かしたい……自分ではそんなつもりはなくても、そうなってしまう母親がいます。子どもの将来を考え、そうならないようにするために、自分の気質等を知っておく必要があるでしょう。
※本記事は、「PHPのびのび子育て」2019年2月号より、一部を抜粋編集したものです。
高橋リエ(母娘謎解きカウンセラー)
自分が重度のアダルトチルドレンだと気づき、自身の問題に取り組みながら心理療法を学び、カウンセラーとして活動を始める。都内メンタルクリニック勤務を経て、2013年に独立。経験を元に現在、サロンやセミナー、個別カウンセリングやトラウマ解放のワークショップ、各種講座を行なう。
知らず知らずのうちに 「毒母」になっていませんか
「毒母」って、言葉がちょっとコワイですよね。だから、自分は関係ないと思っている方も多いでしょう。
でも、この「毒」とは、実は「不安」のこと。心配性で、「◯◯でなければいけない」という思い込みが強く、子どもを自分の思い通りにさせたい、そんなお母さんたちのことなのです。
たとえば、人にどう思われるかが不安で、「子どもをちゃんとさせなければ!」という思いが強いと、子どもが挨拶しないとか、片づけないとか、こぼすとか、お友だちと仲良くできないと、カッとなってしまいます。
「人よりよくできなければいけない」――そんな思いが強いと、他の子とくらべて一喜一憂し、わが子ができないと落ち込んでしまいます。
また、「急がなければ」という焦りが強いと、子どもの成長を見守ることができず、目の前の状態に過剰反応して、ガミガミ叱ってしまいがちです。
子どもがやりたいことが自分の想定外だと、拒否してしまったり、子どもが頑張ったことも、アラが目についてホメたり喜んだりできず、ダメ出しが多くなります。
すると子どもは、お母さんが怖くて萎縮し、「いい子」になるか、緊張が強くなり、おねしょや便秘、なかなか寝ない、指しゃぶりや爪噛み、登園しぶりなど、不安の表われである症状を出すようになります。
どうでしょうか。思いあたることはありませんか?
こんなお母さん、要注意!
・子どもといるのが楽しくない
・子どもと遊ぶのは苦手
・添加物や食品汚染に過敏
・スナック菓子やゲームは与えない
・おもちゃは、知育玩具が多い
・「~でなければいけない」というマイルールが多い
・つねに時間を気にして、段取りを考えている
・いつもアセって、イライラしている
・次のセリフをよく言っている
「ちゃんとしなさい」「早くしなさい」「お友だちと仲良くしなさい」「ワガママはダメ」「ガマンしなさい」「言う通りにしなさい」