子どもの「ダダこね」には必ず理由がある!?

秦野悦子

わがまま、グズグズを受け止める時の3つの心得

子どもを傷つけず、上手に背中を押しましょう。

・子どもの負の感情に向き合う勇気を持つ
子どものわがままは、親に不快感、嫌悪感をもたらします。子どもを一方的に叱ったり、原因を問い詰めたり、逆にグズられたくないばっかりに安易に子どもの要求に応じたりして「自分は何でもできる」という間違った自己有能感を身につけさせてしまうと、後で仲間とのコミュニケーションで苦労することが多くなります。

子どもの負の感情に寄り添い、「わかるよ。でもガマンしてね」と、”気持ちは受け止めるけれど要求は飲まない”の基本原則で、なぐさめながら励ましてください。

・甘えをいっぱい受け止めて、心を育てる
子どもが自己主張できるのは、安心感が持てる相手に対してのみ。母親に対してわがままが強く出るのは、自分がどんなことをしてもすべて受け止めてくれるという甘えがあるからです。

甘えは親密な人との心理的つながりを確かなものにし、またそれを基礎に子どもは他の人との信頼関係を築けるようになるので、幼児期には十分に甘えさせることが大切です。

甘やかすというのは、子どもが望む前に規が与えたり、無制限に要求に応えてしまったりすることです。甘えさせることと甘やかすことの違いをしっかり押さえておきましょう。

・その時々で、対応の仕方を変えていく
子育てには正解がありません。わがままやグズグズの受け止め方にも、王道はないのです。子どものわがままには、その時々で子どもなりの事情があり、その事情を汲み取ることができれば、わがままとみなしていたことへの見方が変わる場合もあるでしょう。

子どもの状況が理解できたら、その事情を考慮した接し方をしてみてください。子どもの気持ちを受け入れて接するだけで、子どもの行動が変わり、子育ても楽しくなるはずです。